研究課題
本研究の目的は、芯核に多数の中性子が結合した中性子過剰核の構造と反応の機構を明らかにすることである。これに関連し、今年度は以下の研究成果を得た。1.三体模型を用いてボロミアン原子核^<11>Li及び^6Heの電気双極子励起の構造、特に励起に伴う放出2中性子のエネルギー分布を明らかにした。放出2中性子のエネルギー分布は芯核と外殻中性子からなる2体系の構造を強く反映していること、従って^<11>Li核と^6He核では分布の様子は大きく異なることを明らかにした。また、放出2中性子の角度分布の計算も行い、芯核-外殻中性子間に存在するs波ヴァーチャル状態のため、^<11>Liでは基底状態の強い双中性子相関を角度分布によりプローブできる可能性を指摘した。2.安定な弱束縛である^6Liと^<198>Ptの核融合反応の実験データの理論解析を行った。極低エネルギーにおける核融合反応断面積及び複合核の平均角運動量の実験データは、研究代表者らが提唱している断熱模型とコンシステントであることを指摘した。3.r-プロセス元素合成過程で重要となる中性子過剰N=82同中性子核のベータ崩壊率を有限温度乱雑位相近似法を用いて見積もった。r-プロセスのおきている温度では、有限温度効果を無視できることを指摘した。また、簡単な模型を用いて有限温度乱雑位相近似の妥当性を確認した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (20件) (うち査読あり 20件) 学会発表 (3件)
Proceedings of Sendai International Symposium on Strangeness Nuclear and Hadronic Systems(SENDAI08), Dec.15-18, 2008, Sendai, Japan(World Scientific, 2010)
ページ: 260-265
Proceedings of Sendai International Symposium on Strangeness Nuclear and Hadronic Systems (SENDAI08), Dec.15-18, 2008, Sendai, Japan(World Scientific, 2010)
ページ: 418-419
ページ: 402-403
Nucl.Phys.A 834
ページ: 110c-116c
ページ: 135c-138c
Prog.Theo.Phys. 123
ページ: 569-580
Phys.Rev.Lett. 103
ページ: 202701/1-4
AIP Conf.Proc. 1098
ページ: 18-25
AT Conf.Proc. 1098
ページ: 32-37
AIP Conf.Proc. 1120
ページ: 3-8
Phys.Rev.C 79
ページ: 064603-1-064603-5
AIP Conf.Proc. 1165
ページ: 110-113
Phys.Rev.C 80
ページ: 031301(R)-1-031301(R)-4
ページ: 047301-1-047301-4
ページ: 054613-1-054613-7
Nucl.Phys.A 831
ページ: 150-162
ページ: 232702-1-232702-4
Int.J.of Mod.Phys.E 18
ページ: 2035-2039
ページ: 2045-2049
ページ: 065808-1-065808-7