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2008 年度 実績報告書

汎用ニュートリノ核子散乱シミュレーションプログラムの研究開発

研究課題

研究課題/領域番号 19740127
研究機関東京大学

研究代表者

早戸 良成  東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60321535)

キーワードニュートリノ / ニュートリノ核子散乱 / シミュレーション
研究概要

平成20年度、sciBooNE実験において本課題で研究中のシミュレーションプログラム(NEuT)を用い、データとの比較・検討をおこなった。炭素と水素を主成分とするシンチレータとニュートリノの反応のシミュレーション結果とデータの一致度は高いことがわかった。しかし、K2K実験においてはっきりとした兆候が確認できなかった、荷電コヒーレントπ粒子生成反応については、今回も確認できなかった!この結果をもとに、荷電コヒーレントπ粒子生成反応は低エネルギーのニュートリノでは散乱断面積が非常に小さいことを示す論文を発表した。また、特にT2K実験に向けて必要となる、複数の標的核種とニュートリノの反応をシミュレーション可能とするプログラムライブラリの改良をおこなった。特に酸素より軽い標的については、核内での生成π粒子の再散乱についても近似的にパラメータを計算することでシミュレートしている。π粒子の散乱については、T2K実験共同実験者にいる専門家と議論、過去の実験データとの比較・誤差評価・改良の作業を開始した。この改良版をT2K実験の前置ニュートリノ検出器のシミュレーションとして用いる準備作業がほぼ完了した。この準備の過程では、プログラムライブラリの実行環境が容易に構築できるような整備も行い、ユーザが自分でライブラリを用いる場合への対応も進んだ。平成21年2月に開催された国際会議においては、NEUTの詳細について報告し、他のシミュレーションプログラムとの比較・評価などをおこなった。この会議においては、参加者がシミュレーションプログラムを試用してみる機会も設け、NEUTも非常に限定的ではあるが、初めて関係者以外に提供をおこなった!

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Search for Charged Current Coherent Pion Production on Carbon in a Few-GeV Neutrino Beam2008

    • 著者名/発表者名
      SciBooNE Collaboration (K. Hiraide et.al.)
    • 雑誌名

      Physical Review D78

      ページ: 112004-1, 112004-19

    • 査読あり
  • [学会発表] The neutrino interaction simulation program library NEUT2009

    • 著者名/発表者名
      早戸良成
    • 学会等名
      45th Karpacz Winter School in Theoretical Physics Neutrino interactions : from theory to Monte Carlo simulations
    • 発表場所
      ポーランド・ロンデク
    • 年月日
      2009-02-02
  • [学会発表] Working group 2 Summary2008

    • 著者名/発表者名
      早戸良成
    • 学会等名
      10th International Workshop on Neutrino Factories, Super beams and Beta beams
    • 発表場所
      スペイン・バレンシア
    • 年月日
      2008-07-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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