1 : ガスイオンチェンバー・β線検出・ビームパルシングのテスト実験 本研究の目的は、46Crの半減期を精度良く決定することである。そのためには、46Crが何個生成されたかを精度良く知ること、つまり、精度良く粒子識別することが重要である。 2次ビームの粒子識別をするための検出器の組み合わせとしては、通常、「PPAC+Si検出器」や「20Fm厚のSi検出器+1-5mm厚のSi検出器」などが用いられる。しかしながら、陽子数が20より大きいような低エネルギー重イオンビームの場合の粒子識別においては、2次ビームは、1枚目の検出器であるPPACや20pmの薄いSi検出器内で止まってしまう。従って、ガス圧によって厚さを薄く出来るイオンチェンバーを1枚目の検出器(△Eカウンター)として用いることは非常に有効である。 また、本実験においては、生成した粒子を識別するために、高エネルギー分解能が必要となる。そこで20年度は、実際に2次ビームを用いた実験を行い、求めるエネルギー分解能が実際に得られるかどうかのテスト実験を行った。また、本実験においては、シリコン検出器を用いてβ線を検出するので、ガスイオンチェンバーのテスト実験とともに、β線検出テストも行った。さらに、半減期測定のため、ビームをパルシングする必要があるので、そのテストも行った。 2 : 半減期測定実験(本実験) 20年度において、シリコン検出器とゲルマニウム検出器を用いたβ-γ同時計測の手法を用いて、46Crのβ崩壊の半減期測定実験(本実験)を行った。得られた結果は、解析中である。
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