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2007 年度 実績報告書

フレーバー物理研究のためのカンマ線電子対生成を用いた位置偏光検出器の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19740132
研究機関東京工業大学

研究代表者

石野 宏和  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (90323782)

キーワードCPの破れ / CP非保存角φ_2
研究概要

私は、B^0→π^0π^0崩壊において、π^0が崩壊してできるγ線がシリコン検出器内で電子対生成を起こす場合、B^0の崩壊位置を決定し、CPの破れを測定することにより、CP非保存角φ_2を不定性無しに測定することができることを指摘した。本年度はこのアイディアが原理的に正しいかどうかを確認する仕事にあたった。
まずモンテカルロシミュレーションにより、Bファクトリー実験(Belle実験)において、B^0→π^0π^0の崩壊位置を決定することができる効率とその精度を求めた。 B^0の崩壊位置を再構成するアルゴリズムを考案し、それに必要な情報をDSTファイルに残すよう工夫した。その結果、B^0→π^0π^0の崩壊位置を測定することが原理的に可能であることを示すことができた。
B^0→π^0π^0の分岐比が低いために、現存するデータからでは、統計が足りずCPの破れは測ることができない。そこでB→Dπ^0崩壊を用いることにより、実データで原理検証を行った。その結果、データとモンテカルロシミュレーションの予言はほぼ一致し、原理検証に成功した。
また本年には、B^0→π^+π^-のCPの破れを測定し、直接的CPの破れを世界で初めて見つけることができ、論文を出版した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Observation of Direct CP Violation in BQ->p+p- Decays and Mode-Independent Constraints on phi22007

    • 著者名/発表者名
      H. Ishino, et. al. (Belle Collab.)
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 98

      ページ: 211801-6

    • 査読あり
  • [雑誌論文] New Measurements Using External Photon Conversion at aHigh Luminosity B Factory2007

    • 著者名/発表者名
      H. Ishino, M. Hazumi, M. Nakao and T. Yoshikawa
    • 雑誌名

      arXiv hep-ex 0703039

      ページ: 1-4

  • [学会発表] Belle実験におけるphoton-conversionの研究2007

    • 著者名/発表者名
      東ヶ崎洋生
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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