超弦理論における時空の出現を理解するために様々な角度から研究を行った。(1)1/cosh型のポテンシャルがあるスカラー場と重力の系に対して、インスタントン解を構成した。(2)N枚のM5ブレーンがT(2)xK3に巻きついている場合に、BPS状態の数え上げを重力側のBTZブラックホールの足し上げと解釈できることを示した。(3)R(8)/Z(k)オービフォールド特異点を持つハイパーケーラー多様体を記述する線形シグマ模型を構成した。(4)コニフォールド上の位相的弦理論に現れるDブレーンの波動関数に、q変形された振動子代数が作用することを発見した。(5)N=4超対称ゲージ理論の1/2BPSウィルソンループに双対な世界面を、AdS(5)の大域的な座標を用いて解析した。(6)箙ゲージ理論の古典解として、ファジーなdel Pezzo曲面に巻きついたDブレーンを構成した。
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