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2008 年度 実績報告書

精密宇宙論的観測データに基づく宇宙の進化と素粒子物理

研究課題

研究課題/領域番号 19740145
研究機関佐賀大学

研究代表者

高橋 智  佐賀大学, 理工学部, 准教授 (60432960)

キーワード初期密度揺らぎ / 非ガウス性 / インフレーション
研究概要

初期揺らぎの非ガウシアン性について、curvatonシナリオ、modulated reheatingの様々な側面から研究を行った。まず、curvatonシナリオについて、カーバトン場とインフラトン場の両方の揺らぎが現在の密度揺らぎに影響する場合について調べた。ある種のインフレーション模型では、大きな非ガウシアン性を生成するとともに、大きなテンソル・スカラー比(テンソルモード)を生成することも可能であることを具体的に示した。また、curvatonシナリオにおいて、通常カーバトン場のポテンシャルは2次のポテンシャルが仮定されるが、素粒子物理から示唆されるような具体的なカーバトン場の模型を考えると、2次のポテンシャルから外れてくることがある。そのような場合について非ガウシアン性を調べ、その非ガウシアン性が通常の2次のポテンシャルにおける予言から外れてくることを具体的に示した。特に、curvatonシナリオを検証する上で非ガウシアン性として3点関数のみではなく、4点関数も重要になりうることを示した。また、curvatonシナリオの枠組みでバリオン数生成などを考えると、等曲率揺らぎが生成されうるが、等曲率揺らぎは宇宙背景放射の観測から厳しく制限されている。よって、この制限を回避しつつ大きな非ガウシアン的な初期揺らぎを生成できるか、というのは自明ではない。我々はあるパラメタ領域では、等曲率揺らぎの制限を回避しつつ、大きな非ガウシアン初期揺らぎを生成できることを示した。また、curvatonシナリオだけでなく、modulated reheatingシナリオについても詳細に調べ、どのような場合に大きな非ガウシアン的な初期揺らぎが生成されるかについて具体的に示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Non-Gaussianity and Baryonic Isocurvature Fluctuations in the Curvaton Scenario2009

    • 著者名/発表者名
      Takeo Moroi and Tomo Takahashi
    • 雑誌名

      Physics Letters B 671

      ページ: 339

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Signatures of Non-Gaussianity in the Curvaton Model2008

    • 著者名/発表者名
      Kari Enqvist and Tomo Takahashi
    • 雑誌名

      Journal of Cosmology and Astroparticle physics 8

      ページ: 012

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Primordial Curvature Fluctuation and Its Non-Gaussianity in Models with Modulated Reheating2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuhide Ichikawa, Teruaki Suyama, Tomo Takahashi, Masahide Yamaguchi
    • 雑誌名

      Physical Review D 78

      ページ: 063545

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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