• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

semi-inclusive手法を用いたB中間子の輻射崩壊の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19740159
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

西田 昌平  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (20370075)

キーワード素粒子 / 高エネルギー / B中間子 / 輻射崩壊 / CP対称性
研究概要

本年度は、まずこの研究の鍵となるsemi-inclusive手法を用いたBの輻射崩壊の再構成の確立を行った。この手法はB中間子の輻射崩壊B→Xsγ(Xdγ)におけるXs(Xd)を1つのK中間子と複数のπ中間子などのさまざまな週状態から再構成し、それを重ね合わせるものである。しかし、同時に多くのモードを再構成しようとするために、シグナル事象であっても誤った再構成をしてしまう場合が多い。そこで、まずシミュレーションを用いて、誤った再構成が少なくなるように再構成の条件を最適化し、再構成に用いるトラックの運動量のカットを決定した。また、B中間子がD又はD*を伴って崩壊する事象が、semi-inclusiveな解析で大きなバックグラウンドになることがわかったが、再構成に用いたKやπのうちの一部のトラックの不変質量がDの質量と近くないことを要求することにより抑制することができた。次に、過去の輻射崩壊の解析ですでに用いられたことのある140/fbのデータを実際に解析し、B→Xsγのシミュレーションとの崩壊の仕方(終状態分布)に対する比較を行った。また、これらのデータ解析により、過去の測定とおおまかには無矛盾な結果が得られた。一方、終状態に多くのπ中間子を含む状態では、再構成の効率が予想以上に低いことがわかったので、今後さらに再構成の方法を改良する必要がある。

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi