高エネルギー加速器研究機構の基幹計画であるBelle実験は、クォーク・フレーバーの研究をするための世界最大のデータ取得している。本研究は、そのデータを解析し、標準理論を超える新物理の探索を高い感度で進めることを主目的とする。B中間子の輻射崩壊からの光子の偏極度を、 (1) 様々なB→Xsγ崩壊の間接的CP非対称度(SCP) (2) 光子のconversion (γ→e^+e^-)の際の電子陽電子対の張る面の傾き の二つの物理量を測定することで決定する。そして、それが標準理論の予想(ほぼ完全に偏極)からどれだけずれているかを議論する。ずれの大きさが有意であれば、新物理の手掛かりを得、ずれの大きさが有意でない場合でも、新物理(特にLeft-Right symmetric modelなど)のパラメータに制約を加えることが可能である。
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