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2009 年度 実績報告書

質量欠損分光を用いた弱束縛核の圧縮性の測定

研究課題

研究課題/領域番号 19740166
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

馬場 秀忠  独立行政法人理化学研究所, 情報処理技術チーム, リサーチアソシエイト (10415268)

キーワード不安定核実験 / 弱束縛核 / 核の圧縮性 / γ線検出器 / 質量欠損分光
研究概要

本研究の目的は弱束縛核の圧縮性を研究することである。弱束縛核の圧縮性は中性子星や超新星爆発を理解するために必要不可欠なパラメータである。固く束縛された安定核の圧縮性はこれまでに報告がなされているが、弱束縛核については対象となる核が不安定であるため実験の困難さから測定は行われていない。本研究では密度振動状態であるアイソスカラー双極子共鳴を選択的に測定し逆運動学の質量欠損分光を用いて強度分布を得る。これは大強度不安定核ビームおよび高分解能スペクトロメータが必要となり、現状では世界のうちでも理化学研究所RIBFでしかこの研究を遂行することはできない。また、粒子がアイソスカラー双極子状態からの崩壊高エネルギーγ線による反跳をうけるためγ線放出角度を高効率で測定する必要があり、位置感応型高エネルギーγ線検出器が必要となる。
本年度は高分解能スペクトロメータであるSHARAQスペクトロメータの性能評価および平成19、20年度に本課題で開発した位置感応型高エネルギーγ線検出器の性能評価を行った。質量欠損分光ではスペクトロメータ自体の分解能が最終的に得られるエネルギー分解能を決めるため、その性能評価は非常に重要である。14Nビームを用いた試験実験においてアイソスカラー双極子共鳴状態を同定するのに十分な分解能が得られると確認された。また崩壊γ線からうける反跳を補正するために位置感応型高エネルギーγ線検出器の位置分解能および十分な効率が得られるかの評価実験を行い、その結果必要十分な性能が得られると確認することができた。これにより大強度不安定核ビーム・高分解能スペクトロメータ・位置感応型高エネルギーγ線検出器がそろったことになり、弱束縛核の圧縮性を研究する方法論を確立することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] New data acquisition system for the RIKEN Radioactive Isotope Beam Factory

    • 著者名/発表者名
      H.Baba, et al.
    • 雑誌名

      Nuclear Inst.and Methods in Physics Research, A (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] The New DAQ System in RIKEN RIBF2009

    • 著者名/発表者名
      H.Baba et al.
    • 学会等名
      3rd Joint Meeting of APS and JPS
    • 発表場所
      Waikoloa, Hawaii, USA
    • 年月日
      2009-10-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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