土肥とともに実射影平面、すなわち対称点を同一視した球面、の上にコンパクト化された6次元普遍余次元模型を提唱した。余分なU(1)_Xゲージ場の磁気単極子配位によるランジュバー・ダエミ・サラム・ストラスディー自発的球面コンパクト化を用い自発的半径子安定化を実現した。球面やいわゆるS^1/Z_2コンパクト化などと異なり、無質量U(1)_Xゲージ・ボソンは安全に射影されいなくなる。向き付け不可能な多様体上へのコンパクト化からどのようにカイラルな4次元ゲージ理論が出てきうるかを、6次元カイラルなゲージおよび湯川相互作用を用いて示した。結果として得られるカルツァ・クライン質量スペクトルはふつうのトーラス上にコンパクト化した普遍余次元模型とは特徴的に異なっている。我々の模型におけるアノマリー相殺や可能な暗黒物質候補についてもコメントした。 西脇とともに、線分上にコンパクト化された5次元普遍余次元模型が、ゲージ対称性が、4点相互作用なしで、バルク・ヒッグス場の非零ディリクレ境界条件だけにより破れている場合であっても、矛盾なく定式化されることを示した。縦波のW+W-弾性散乱が、ヒッグス場の零モードの不在のもとでも、無限個のカルツァ・クラインヒッグス・ボソンの交換によりユニタリ化されることを発見した。結果として得られる振幅は散乱エネルギーの1次でスケールし、5次元的ふるまいを示す。木水準の部分波ユニタリ性条件は、電弱データで90%CLで好まれるカルツァ・クライン・スケール430(500)GeVに対して、6.7(5.7)TeVまで満たされる。
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