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2007 年度 実績報告書

フォノン誘起状態におけるミュオンスピン緩和測定系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19740187
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

鈴木 栄男  理化学研究所, 岩崎先端中間子研究室, 協力研究員 (40327862)

キーワードミュオン / 超音波
研究概要

本研究の目的は、超音波によって固体中に低エネルギーフォノンを誘起した状態でミュオンスピン緩和(mSR)実験を行うための測定系を開発し、超音波mSRの手法と有効性を確率することである。そのうち今年度の目標は、測定系を立ち上げて来年度前半に実際のテスト実験に向けた準備を整えることである。具体的には以下の作業を完了させた。
1.ヘリウム冷凍機用のプローブの製作
大型の試料(φ6×20mm)を固定して超音波を励起し、試料部分にのみミュオンビームを当てる必要があり、スペクトロメータに設置された冷凍機用の汎用のプローブでは困難である。設計、加工、組み上げを全て自前で行い、高周波実験に対応した特殊なプローブを完成させた。
2.超音波発生用の高周波回路の製作
以下に今回作製した超音波測定系の概略を示す。まず、試料中に超音波を励起する際にはチェレンコフ信号をトリガーとしてミュオンビームと同期させる必要がある。その上で、パルス幅を可変にするゲート信号を作り、パルススイッチを用いてRFパルスを発生させる。最後に高周波アンプで増幅し±60V程度のパルスを振動子に入力して超音波を試料中に励起する。これらを行う回路と測定系を自作で立ち上げた。
3.測定に用いるLa系高温超伝導体の大型単結晶の育成
TSFZ法を用いて、La_<2-χ>Sr_χCuO_4(χ=0.12)の大型単結晶を育成し、超音波実験が可能な形状に切り出し、酸素中での高温アニールを施して試料の均一性を高めて実験準備を終えた。
4.英国にあるRIKEN-RALミュオン施設における各装置系の動作チェック
以上に述べた測定系を英国のRIKEN-RALミュオン施設に搬送して、現地の実験ポートに設置して動作確認を行い、来年度に予定しているミュオン実験への準備を全て完了した。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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