パルスレーザー堆積法によりバルク合成不可能なイリジウム酸化物単結晶薄膜を作製した。新規スピネル酸化物Zn_<1-x>Li_xIr_2O_4(0 <= x <= 1.0)において、バンド絶縁体である3価のイリジウム酸化物ZnIr_2O_4にホールをドープすることで伝導度が増大したが、全組成領域で半導体的な伝導を示すことを見出した。ペロブスカイト酸化物SrIrO_3が金属伝導を示す一方でホール係数が降温にしたがって増大する振舞いを見出し、SrIrO_3の輸送現象において強いスピン・軌道相互作用が何らかの役割を果たしている可能性を示唆する結果を得た。
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