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2009 年度 実績報告書

海底地動水圧同時観測による海洋潮汐エネルギー散逸過程の検出

研究課題

研究課題/領域番号 19740282
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

杉岡 裕子  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部ダイナミクス領域, 技術研究主任 (00359184)

キーワード海洋潮汐 / 長周期海洋重力波 / 共鳴現象 / 海底地震観測 / 海底水圧観測 / 広帯域地震観測
研究概要

これまでに我々が行ってきた観測で得られた既存のデータを解析した結果、長周期海洋重力波と海洋潮汐が共鳴しているという全く新しい事実を見出した。一方で観測データ解析とは独立に理論的考察も行い、それによれば、この共鳴現象は太平洋のほとんどで起こり得る現象であるということを導いた。これは、海洋重力波の励起が深海底における海洋潮汐エネルギーの散逸過程における新しいメカニズムである可能性を示唆する結果である。今年度は以上の結果を論文にまとめ、科学雑誌に投稿した。
昨年度、フレンチポリネシアで設置した地動水圧同時観測システムは、航海計画が延期され、2010年11月に回収される予定となった。そのため解析はこれからであるが、これまでの観測で最長の1.6ヶ月の長期連続記録の取得が期待される。
一方で、海底地動水圧同時観測システムの差圧式水圧計を大幅に改善し、より長周期側にも感度を延ばすことに成功している。それと同時に、差圧式水圧計を校正する測器の開発および製作を行った。これにより、測器のそれぞれに対する感度特性をより正確に決定することが可能となった。現在、本測器を試験も兼ねて、実海域(紀伊半島沖)にて観測中である。この海域では昨年3月に低周波イベントが活発化したことを観測で検出している海域であり、地動と水圧を同時に観測することにより、これまでに無い現象を捉える可能性が期待される。回収は来年3月に計画されており、1年半の連続記録を取得する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fast P- and S-wave velocities associated with the "cold" stagnant slab beneath the north Philippine Sea2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Sugioka
    • 雑誌名

      Physics of the Earth and Planetary Interiors 179

      ページ: 1-6

    • 査読あり
  • [学会発表] Detection, location, and characterization of hydroacoustic signals using seafloor cable networks offshore Japan2009

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Sugioka
    • 学会等名
      AGU fall meeting
    • 発表場所
      Moscone South, San Francisco
    • 年月日
      2009-12-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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