研究課題
前年度に実施した米国大気研究センター (NCAR) の大気化学一気候結合モデル (CCM) WACCM3の出力データの解析により、熱帯対流圏界面領域の波動活動の季節性や経度分布にバイアスがあることが判明した。また、来年のオゾン層アセスメントレポートの準備として、世界各国のCCMを比較検証する国際的な活動CCMValが始動し、自身も参加することになった。そこで本年度は、CCMValのサブグループの会議 (9月、イタリアにて) に出席し、こまでの解析結果等を議論するとともに、あらたにカナダ、国立環境研究所、気象庁気象研究所のCCMの出力データおよび改良したWACCM3の新たな出力データについてもあわせて解析をおこない比較検討することとした。本年度は、上記全4種のCCMの出力データがでそろい、4種の客観解析データとあわせて気候場の比較をおこなった。また、本年度、熱帯の波動活動の解析手法について、あらたな提言をしている論文が2つ出版されたので、それらを踏まえたうえで、独自のアイデアを盛り込んだ新しい解析手法を考案しプログラムを完成し、いくつかのデータに適用した、また、以前から進めてきていた熱帯対流圏界面領域の巻雲観測に関する研究について、国際学会で発表 (招待講演) するとともに論文化した (2009年4月現在、in press)。さらに、他にも3件、熱帯対流圏界面領域に関する論文を共著者の立場で出版した。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件)
Scientific Online Letters on the Atmosphere 4
ページ: 13-16
Journal of Geophysical Research 113
ページ: D10112, doi : 10.1029/2007 JD009374
Atmospheric Chemistry and Physics 8
ページ: 4019-4026