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2008 年度 実績報告書

高精細マルチスペクトル画像計測による不純物ペレットの溶発雲形成機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19740349
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

田村 直樹  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (80390631)

キーワード不純物ペレット / ペレット溶発雲 / マルチスペクトル画像 / シュタルク拡がり
研究概要

本研究の目的は、複眼光学系を用いたマルチスペクトル画像計測システムの最適化をさらに推し進め、不純物ペレットの溶発雲中の電子密度及び温度の二次元分布を計測し、得られた実験データから不純物ペレットの溶発雲の形成機構について、より深い理解を得ることである。平成20年度は, まず昨年度明らかになった問題点の改善を進めた。例えば, 上記計測システム向け計測トリガー信号の抜本的改善をもたらす計測トリガー信号取得系を新たに製作し, 完成させた。ただ残念なことに, 実験装置である大型ヘリカル装置の実験スケジュールの都合上, 本実験用の不純物ペレット入射装置内(真空中)に取り付けることができなかった。テストベンチでは信号レベルが約10倍になっているのを確認できているので, 今後の実験では計測トリガー信号の取得に問題が生じることはないと考えている。また, 昨年度得られた実験データの解析を進めた結果, ペレット溶発雲中の電子温度は, 5〜7eV程度と評価された。この時, ペレット溶発雲内では完全局所熱平衡プラズマが生成されていると仮定している。この温度は, これまでの実験やモデルから予想される温度として妥当なものである。したがって, 昨年度連続光成分観測部分に対して行った調整は成功したと言える。この結果を踏まえて, 平成20年度からペレット溶発雲中の電子密度の2次元分布計測を開始し, 実験データの取得に成功した。初期的な解析結果は, 本来最も電子密度が高いと予想される溶発雲中心部の電子密度がその周囲と比較して若干低くなっていることを示している。これが計測の不具合によるものか, 実際のものかは今のところ不明であり, 現在解析を進めているところである。本研究の最終目標である不純物ペレットの溶発雲形成機構の研究は今後の課題となってしまったが、本研究で得られた実験データの解析が進むことで, その進展が期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Spectroscopic diagnostics for ablation cloud of tracer-encapsulated solid pellet in LHD2008

    • 著者名/発表者名
      N. Tamura
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments 79

      ページ: 10F541

    • 査読あり
  • [学会発表] Study of Pellet Clouds in LHD via 2-D Spectroscopy Imaging2008

    • 著者名/発表者名
      I. V. Miroshnikov
    • 学会等名
      35th EPS Plasma Physics Conference
    • 発表場所
      ヘルソニソス(ギリシャ)
    • 年月日
      2008-06-12
  • [学会発表] Spectroscopic diagnostics for ablation cloud of tracer-encapsulated solid pellet in LHD2008

    • 著者名/発表者名
      田村直樹
    • 学会等名
      17th Topical Conference on High-Temperature Plasma Diagnostics
    • 発表場所
      アルバカーキー(アメリカ)
    • 年月日
      2008-05-15

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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