研究課題
本申請研究は、(1) 膜厚を自由に変えることのできる有機液体のナノ薄膜に微粒子を分散させ、横毛間力を利用した二次元微粒子集積を行うこと、(2) 金ナノロッドを厚さの異なる液体薄膜中で集積することにより短軸、長軸がそれぞれ界面に平行に配列したエンドオン型ならびにサイドオン型の集積構造を作り分けることを目的としている。本年度は、理論的に有機ナノ薄膜の形成が期待できる実験候補の中から、種々の条件を鑑みてヘキサンをNaC水溶液表面に展開してナノ薄膜を形成する方法を採用し、まず実際に室温付近(15-45℃)で 5-数100nm の範囲で膜厚が調整できることを明らかにした。そのうえで、横毛間力を利用して微粒子集積を行うための最適な条件を見つけるため、実験が容易な球状シリカ粒子を疎水化してヘキサンに分散させて、集積構造に及ぼす粒子径と膜厚の影響を詳細に調べた。その結果、ほぼ粒子の直径と膜厚が等しい条件で効率的な微粒子集積ができることを見出した。今回提案した新しい微粒子集積法は、既存の手法に比べると集積密度は同程度ながら、集積面積は格段に大きく、実験操作も簡便であることから、集積構造の基板への移し替えが当初の計画通り達成できれば、応用範囲の広い研究シーズを提供できると思われる。この結果は現在、当該分野で最も注目度の高い学術誌に投稿準備中である。現在、表面を疎水化処理した金ナノロッド(短軸 10nm、長軸 50nm)を準備し、エンドオン型ならびにサイドオン型集積構造の作り分けと集種構造間相転移に関する研究を進めている。
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