研究課題
本申請研究は、 (1) 膜厚を自由に変えることのできる有機液体のナノ薄膜に微粒子を分散させ、横毛間力を利用した二次元微粒子集積を行うこと、 (2) 金ナノロッドを厚さの異なる液体薄膜中で集積することにより短軸、長軸がそれぞれ界面に平行に配列したエンドオン型ならびにサイドオン型の集積構造を作り分けることを目的としている。前年度に、理論的に有機ナノ薄膜の形成が期待できる実験候補の中から、ヘキサンをNaCl水溶液表面に展開した系で、期待したナノ薄膜を形成できることを明らかにし、まず実験が容易な球状シリカ粒子を用いて二次元集積構造を作成することに成功した。本年度は、実験セルの改良と粒子の疎水性を系統的に変化させた実験を行い、二次元集積の再現性を向上させた後、金ナノロッドの二次元集積を行った。この方法で目的とした二つの集積構造のうちサイドオン型の集積構造を作成することができたが、エンドオン構造の作成には金ナノロッド表面の疎水化と溶媒への分散性についてさらに詳細な検討が必要であるように思われる。新しい微粒子集積法は、既存の手法に比べて集積密度は同程度ながら、集積面積は格段に大きく、実験操作も簡便であり、今後、新しい応用研究に発展する可能性は非常に高いことが分かった。
すべて 2008
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