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2008 年度 実績報告書

新規プロトン移動型レーザ色素を用いた次世代有機発光デバイスの創成

研究課題

研究課題/領域番号 19750165
研究機関千歳科学技術大学

研究代表者

坂井 賢一  千歳科学技術大学, 総合光科学部, 講師 (50342788)

キーワード分子性固体 / 有機電子材料 / レーザ色素 / 有機発光デバイス
研究概要

本研究では、有機半導体レーザに代表される次世代有機発光デバイスの実現に向けて、プロトン移動(PT)型レーザ色素(励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)を経由して発光する色素)を対象に、キャリア輸送能とレーザ活性能を同時に持ちあわせた新規PT色素の開発を主に進めている。平成20年度は以下3つの具体的なテーマを中心に研究を行った。(1) ベンゾアゾール骨格をもつPT色素を基盤として、フェニレン型やフェニレンビニレン型のπ共役置換基を導入した色素の合成を試みた。そして発光デバイスへの適用を視野に、合成した色素の発光やレドックス特性等、基礎データの収集を行った。その結果、π共役置換基の導入位置の重要性が認められ、今後の色素設計指針を得た。(2) 前年度開発に成功したESIPTを示す亜鉛-キノクサリン錯体の評価を進めた。その結果、この錯体の発光特性は軸配位子の種類によって敏感に影響を受け、中でも軸配位子がピリジンの場合に誘導放出が効率良く引き起こされることを明らかにした。加えて、デバイスの発光層適用に向けて製膜条件の検討も行った。(3)ベンゾアゾール骨格をもつPT色素に長鎖アルコキシ鎖を導入した色素を合成し、液晶中での発光特性を調べた。その結果、40wt%を超える高濃度条件下でも優れた誘導放出現象が確認できた。そこで今後はこの色素を高分子分散型液晶中に高濃度ドープし、干渉露光法によりグレーテイングを作製、低しきい値でのレーザ発振の可能性を検証する。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 その他

すべて 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 複合機能化を目指した新規プロトン移動型レーザ色素の開発2008

    • 著者名/発表者名
      坂井賢一
    • 学会等名
      光化学討論会
    • 発表場所
      大阪府立大
    • 年月日
      20080931
  • [学会発表] 配位子内での互変異性化を利用した金属錯体における双安定状態の実現2008

    • 著者名/発表者名
      坂井賢一, 高橋紗未, 石川晴美, 小林中, 芥川智行, 中村貴義, 長嶋雲兵
    • 学会等名
      第58回錯体化学討論会
    • 発表場所
      金沢大
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] 励起状態分子内プロトン移動反応を示す亜鉛錯体の発光特性と軸配位子効果2008

    • 著者名/発表者名
      坂井賢一, 高橋紗未, 石川晴美, 小林中, 芥川智行, 中村貴義, 長嶋雲兵
    • 学会等名
      第21回配位化合物の光化学討論会
    • 発表場所
      北里大
    • 年月日
      20080800
  • [学会発表] プロトン移動型レーザ色素の置換基導入による光・電子機能制御2008

    • 著者名/発表者名
      岡田孟矩
    • 学会等名
      日本化学会北海道支部夏季研究発表会
    • 発表場所
      北見工大
    • 年月日
      2008-07-19
  • [学会発表] 励起状態分子内プロトン移動反応を示す亜鉛錯体の構造と発光特性2008

    • 著者名/発表者名
      高橋紗未
    • 学会等名
      日本化学会北海道支部夏季研究発表会
    • 発表場所
      北見工大
    • 年月日
      2008-07-19
  • [備考]

    • URL

      http://www.chitose.ac.jp/~k-sakai/work/framepage.html#work1

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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