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2008 年度 実績報告書

光電変換色素を固定したポリエチレンフィルムの生体適合性の向上-人工網膜への応用-

研究課題

研究課題/領域番号 19750184
研究機関岡山大学

研究代表者

内田 哲也  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (90284083)

キーワード光電変換色素 / 人工網膜 / ポリエチレン / フィルム / 生体適合性
研究概要

本研究で用いる光電変換色素固定ポリエチレンフィルム(人工網膜)は眼球の奥に挿入して使用するため、代謝の激しい体内で長期間安定に機能を果たすことが求められる。それに加えて、好ましくない生体反応を起こさず、双極細胞などの神経細胞との親和性に優れ、生体適合性を有することも必須条件である。そこで以下に示す2つの点に着目し、生体内で安定して機能する生体適合性の優れた人工網膜の作製を検討した。
1) 色素固定基板として用いるポリエチレンフィルム表面の物性と生体適合性の検討
(フィルム表面の親水性と細胞増殖性)
色素固定用フィルムの作製条件と表面物性には密接な関係がある。したがってさまざまな条件でフィルムを作製し、フィルム表面上での細胞増殖性を検討した。ポリエチレンフィルムの発煙硝酸処理時間の増加に伴い、フィルム表面の水の接触角は小さくなり、親水性が増加した。それぞれのフィルム上で細胞(PC12細胞)を培養したところ、フィルム表面の親水性が大きいほど細胞増殖性が向上した。
2) ポリエチレンフィルム表面の反応性末端基を利用した化学修飾による生体適合性の向上
発煙硝酸処理後のポリエチレンフィルム表面に存在する-COOH基を利用して、生体由来の成分であるコラーゲンや細胞接着タンパク質RGDSを化学固定した。続いてそのフィルム上に光電変換色素を固定し、人工網膜を作製した。得られた人工網膜上で細胞(PC12)培養を行った結果、コラーゲンやRGDSにより表面修飾することで細胞増殖性が大きく向上することが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Glial reaction to photoelectric dye-based retinal prostheses implanted in the subretinal space of rats2008

    • 著者名/発表者名
      T. Tamaki, T. Matsuo, O. Hosoya, K. M. Tsutsui, T. Uchida, K. Okamoto, A. Uji, H. Ohtsuki
    • 雑誌名

      Journal of Artificial Organs 11

      ページ: 38-44

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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