研究概要 |
私達の研究では、発光層に自己形成Ge量子ドットが埋め込まれている。Ge量子ドットはフルCMOSとの互換駐や作製が容易といった利点がある。Ge量子ドットからの発光波長が1.3-1.6μmというのは有名である。しかし、未加工のGe量子ドットでは、特に室温において発光効率が悪い。 私達の研究において、異なる微小共振器を使用し、内部で共振させることによりGe量子ドットからの発光を増加させた。フォトニック結晶の場合、格子間隔を変化させ共振させる波長を制御した。作製したデバイスはPL(フォトルミネセンス)とEL(エレクトロルミネセンス)を使い特性を評価し, 以下の結果を得た。 1) 二次元フォトニック結晶の格子間隔を調整することにより、共振ピーク波長の制御性があることを示した。 2) 私達は電流注入型の微小共振器の作製に成功しました。Ge量子ドット成長、ドーピング方法、電子線描画やエッチング条件の最適化後に、MBE成長、電子線描画、イオン注入、エッチングやPECVD等の典型的なCMOSプロセス技術を用いてデバイスを作製しました。作製の成功は重要であり次のSiベース発光デバイスの研究に大いに役立ちます。 3) 私達は室温において、マイクロディスク共振器をもつGe量子ドットからのエレクトロルミネセンスを得た。4Vを印加した時のスペクトルで、ブロードなF-Pモードといくつもの鋭いピークが重なり合った発光が得られた。鋭いピークはWGMからのピークと思われる。電圧を大きくすると, 発光強度が急激に強くなった。
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