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2007 年度 実績報告書

イオンビームを利用した蓄光体の残光寿命改善

研究課題

研究課題/領域番号 19760042
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

藤 健太郎  日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (40344717)

キーワード蓄光体 / 残光 / イオンビーム
研究概要

蓄光体(長残光性蛍光体)は紫外線等の外部エネルギーを蓄積し、外部刺激停止後も長時間にわたり発光を続ける特性(残光特性)を持った材料である。残光特性は、不純物や欠陥に起因するエネルギー準位により決定するため、衝突作用(核的作用)を有するイオンビームを利用することで、残光寿命の長寿命化が可能であると考えられる。イオンビームを用いた照射の前に、予備実験として核的作用の大きい高速中性子を用いた照射を行った。これまで、高速中性子照射によって残光寿命に変化が生じることは見出していたが、更なる研究を進めることで、最も残光寿命が長くなる照射量が存在することを発見した。そのため、イオンビーム照射でも同様に長寿命化に最適な照射量が存在するであろうとの見通しを得た。イオンビーム照射下での発光特性(強度、劣化特性等)は、試料の作成条件によって大きく異なる。そこで様々な条件でセラミックスを作成し、蓄光体が優れた発光特性を持つ試料の作成を試みた。蓄光体として広く知られているアルミン酸ストロンチウム系長残光性蛍光体(Sr_xAl_yO_z:Eu,Dy)の母材であるSrAl_2O_4(添加物無し)の焼結を行ったところ、1300〜1400℃において強度、光透過率に関して良好なセラミックスが作成できた。しかしながら組成比の異なる同材料(Sr_4Al_<14>O_<25>)を同温度で焼成したところ、SrAl_2O_4へと変化することが分かった。そのため1200℃以下でSrAl_2O_4:Eu,Dy、Sr_4Al_<14>O_<25>:Eu,Dyセラミソクス試料を作成した。作成した試料のフォトルミネッセンスを測定した結果、可視光に十分な強度の発光を有し、残光成分も有することが分かった。今後はこの試料に対してイオンビームを用いた特性試験を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Effect of 14-MeV Neutrons on Strontium・aluminate・based Long-1asting Phosphor2007

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Toh
    • 学会等名
      13th International Conference on Fusion Reactor Materials
    • 発表場所
      Nice, France
    • 年月日
      2007-12-10

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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