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2008 年度 実績報告書

超長耐久負電子親和性膜の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19760049
研究機関佐賀大学

研究代表者

杉山 陽栄  佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター, 非常勤博士研究員 (70444867)

キーワード光陰極 / セシウムテルライド / 電子親和力 / フォトカソード / 負電子親和力
研究概要

負電子親和性(NEA)膜の技術革新を目指し、セシウム(Cs)とテルル(Te)を組み合わせて、今までに無かった超長耐久負電子親和性膜の可能性を探ることを目的とし、研究を続けて来た。
セシウムテルライド(Cs_2Te)薄膜は、高周波電子銃のフォトカソードとして採用されてから10年余の実績がある材料である。高周波高電界下の過酷なイオンボンバードメントによるダメージがある中、高い量子効率を長時間発揮し続ける優秀なフォトカソード材料である。
長時間安定な負電子親和性膜を実現するために、まず、セシウムテルライド薄膜の特性を知ることに着手した。特性を知る手段として、シンクロトロン光を利用した光電子分光実験を行った。このとき、セシウムテルライド薄膜は、通常のフォトカソードとして使用される際の作製方法を用いた。この研究によって、セシウムテルライド薄膜の電子親和力が経時的に高くなることを明らかにした。しかし、この経時変化は、フォトカソードに照射するレーザのエネルギーを考慮すると問題にならないものである。
続けて超長耐久Cs/Te型NEA膜の可否を評価するために、極薄膜を作製し、電子親和力を測定した。この研究の結果、負の電子親和力を示す薄膜を、1件確認するに至っている。
米国バージニア州のジェファーソン研究所において、2008年10月1-3日に開催された "Workshop on sources of polarized electronsand high brightness electron beam"(学会通称 : PESP2008)にて、負電子親和力を示す極薄膜についての研究を発表した。プロシーディングは提出済みである。また、セシウムテルライド薄膜の電子親和力や、極薄膜の電子親和力を総合的に研究・考察した論文を執筆中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Photoemission Spectroscopic Study of Cesium Telluride Thin Film Photocathode2008

    • 著者名/発表者名
      H. Sugivama, K. Ogawa, J. Azuma, K. Takahashi, and M. Kamada
    • 学会等名
      Workshop on sources of polarized electrons and high brightness electron beam
    • 発表場所
      Jefferson Lab Newport news VA USA
    • 年月日
      2008-10-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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