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2007 年度 実績報告書

メゾ・ミクロスケールシミュレーションを駆使した非線形破壊クライテリオンの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19760070
研究機関神戸大学

研究代表者

藤本 岳洋  神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (60314514)

キーワード弾塑性破壊力学 / プロセスゾーン / 結晶塑性理論 / ボイド成長モデル / 移動有限要素法 / 弾塑性破壊クライテリオン
研究概要

延性に富む材料を用いて構造物を構築し,外力エネルギーの吸収によって事故被害の低減を図る思想は,今日ごく一般的なものとなっている.このような構造物中をき裂が進展する破壊事例では,き裂先端近傍に生じる応力集中によって顕著な塑性変形が伴うものが少なくない.しかしながら,この塑性変形を伴う非線形破壊のメカニズムは完全に明らかにされているとは言い難く,今日も多くの研究者がその解明に取り組んでいる.その研究過程で,非線形破壊挙動は材料の微視的構造(平均結晶粒径等)にも強く依存し得ることが報告されている.また,非線形破壊においては,き裂先端近傍においてボイド成長などの前破壊挙動が生じることが破面観察等から明らかにされている.このような挙動が生じる領域はプロセスゾーンとよばれる.
本研究では,材料の微視構造を含めたアプローチによりプロセスゾーンの挙動・寸法を評価し,工学的に実用性を有する破壊クライテリオンを提唱することを最終目的としている.初年度は,き裂先端近傍に生じる前破壊挙動を評価するためにGursonによって提唱されTvergaardによって再評価されたボイド成長モデルを移動有限要素法に導入し,弾粘塑性高速き裂進展時にき裂先端近傍に生じるボイド成長挙動を評価した.本モデルでは,ボイドは塑性ひずみ速度に応じて成長するため,構造外部からの変形速度に応じて停留き裂先端に蓄積するボイド成長率に差が生じること,高速き裂進展の開始によってボイド成長が助長されること等が明らかとなった.しかし現時点では,シミュレーション結果は要素分割依存性を示し,定量的評価のためには材料の微視構造の影響を具現化した特徴長さの概念を導入する必要がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Numerical Simulation for Nonlinear Deformation near Crack Tip using Micro Scale Material Model2007

    • 著者名/発表者名
      T. Fujimoto, T. Nishioka
    • 学会等名
      Third Asian-Pacific Congress on Computational Mechanics and the Eleventh International Conference on the Enhancement and Promotion of Computational Methods in Engineering and Science
    • 年月日
      20070000
  • [学会発表] 直進・非直進大変形破壊のき裂先端近傍の変形破壊挙動解析2007

    • 著者名/発表者名
      藤本岳洋, 西岡俊久
    • 学会等名
      第51回材料工学連合講演会
    • 発表場所
      京大会館
    • 年月日
      2007-11-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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