研究概要 |
次世代超LSIの高集積化に伴い,シリコンウェーハの大口径化,および薄肉化が急速に進んでいる.さらに近年では,半導体デバイスのデザインルールの微細化に伴い,ウェーハの形状精度の更なる向上が要求されている.ウェーハの形状測定における主な測定パラメータとして,反りや板厚が挙げられる.これまでに本研究では,高精度な反り測定方法として三点支持裏返し法を開発している.一方で,高精度な板厚測定方法として縦型測定法が提案されている.しかし,反りと板厚を同時に測定する方法は開発されていない.そこで本研究では,三点支持裏返し法とシリコンウェーハの自重によるたわみの数値解析を組み合わせることによる,反りと板厚の高精度な同時測定方法の開発を試みた. 三点支持裏返し法による板厚算出では,その原理より板厚はシリコンウェーハの自重によるたわみの影響を受ける.一方で,数値解析により算出される自重によるたわみは板厚の影響を受ける.そこで,繰り返し計算により板厚についてのつじつまの合う解を求めることによる,板厚算出原理を確立した.しかし,高精度に板厚を算出することができる縦型測定法の結果と比較した場合に,確立した板厚算出方法には誤差が含まれていることがわかった.
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