研究概要 |
本研究では、浸炭焼入れ歯車を被加工歯車として、MCナイロン歯車と砥粒を用いた歯車ラッピング加工を開発した。微粒子ショットピーニングを施した浸炭焼入れ歯車の歯面粗さを低減し、面圧強さを向上させることを目的とする。本研究により、浸炭焼入れ歯車の面圧強さに及ぼすラッピング加工の効果が明らかとなり、以下のような結果が得られた。ラッピング加工によって約4μmRzの歯面粗さを約1μmRzにまで低減できた。ラッピング加工によって歯面がわずかに除去されたが、ショットピーニングによって得られた高い硬さと圧縮残留応力はそれぞれ維持された。ラッピング加工で仕上げられたショットピーニング歯車の面圧強さは向上し、その耐久限は最大ヘルツ応力約2,200MPaとなり、これはラッピング加工前の耐久限と比較して約10%の向上となった。
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