研究概要 |
種々の鼻疾患の治療にて行われるネビュライザー治療は,薬液をエアロゾル化し,直接鼻腔内の炎症患部に沈着させる。このときのエアロゾルの鼻腔内輸送現象には不明な点が多い。本研究では,鼻・副鼻腔内における薬液エアロゾルの輸送ダイナミクスをComputational Fluid Dynamics (CFD)により明らかにした。解析には疾患の程度が異なる5症例のCTデータを用い,各々の鼻腔3次元形状モデルを構築した。その上でCFD解析を行い,流入角度,流入速度,エアロゾル粒子径等の諸条件が輸送特性に及ぼす影響を評価し,その結果,より効果的な治療条件を見いだした。
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