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2007 年度 実績報告書

生体環境内でのタンパク質拡散現象評価

研究課題

研究課題/領域番号 19760128
研究機関東北大学

研究代表者

小宮 敦樹  東北大学, 流体科学研究所, 助教 (60371142)

キーワードタンパク質 / 拡散現象 / 光学系
研究概要

本年度は,初期の2研究フェーズである「システム構築」および「観察実験実施」を実施した.高精度計測システムを構築し,システムの妥当性評価を行うとともに,データの取得を行った.非定常拡散場の計測を行うにあたっては,代表者が既に設計開発していた約10μLの試料で物質拡散係数が測定可能な拡散セルを用い,位相シフト干渉計に設置することで拡散場を観察した.また,本システムに用いている位相シフト技術を高精度計測用に改良するため,新たに光学部品を購入し,装置固有の測定誤差要因を除去する改良を行った.この結果,ノイズによる実験誤差を低減し,高精度計測が可能なシステムの確立を図ることができた.
計測システムの改良後は実験手順の最適化を行った.本研究で使用した拡散セルは構造上,濃度場内に初期擾乱を生じる.この擾乱は,セルのせん断速度および内部流体の粘性に大きく依存することが容易に推測できるため,実験条件に則した内部微小流れ場を詳細に数値シミュレーションすることによって,擾乱が最小となる実験手順を決定した.
数値解析により実験運用手順の最適化が見積もられた時点で,観察実験を実施した.本年度は溶液の濃度と緩衝液pH値を変化させ,観察実験を行った.パラメータとしての濃度およびpH値は,医学的見地からヒトの体内環境を模擬した範囲内で変化させ,データを取得した.得られた結果より溶液が酸側に偏ると拡散現象が促進され,その促進度合いは濃度に依存することを実験的に明らかにした.
なお,上記研究成果の一部は国内外の学術講演会にて発表を行っており,評価を得ている.また,次年度においても成果の発表を予定している.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 逆問題解析による濃度依存性を考慮した物質拡散係数導出法の検討2008

    • 著者名/発表者名
      岡島淳之介, 小宮敦樹, 円山重直
    • 学会等名
      日本機械学会東北支部第43期総会・講演会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2008-03-15
  • [学会発表] 共役勾配法による濃度依存性を考慮した物質拡散係数の導出2007

    • 著者名/発表者名
      小宮敦樹, 岡島淳之介, 円山重直
    • 学会等名
      第28回日本熱物性シンポジウム
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2007-10-25
  • [学会発表] Spatial-high-resolution Measurement of Diffusion Field for Evaluation of Concentration Dependency of Diffusion Coefficient2007

    • 著者名/発表者名
      A. Komiya, S. Maruyama and S. Moriya
    • 学会等名
      The 8th Asian Thermophysical Properties Conference
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-08-23
  • [学会発表] Development of Precise Visualization System for Small Transient Diffusion Field of Protein Using Phase Shifting Interferometer2007

    • 著者名/発表者名
      A. Komiya, S. Maruyama and S. Moriya
    • 学会等名
      ASME-JSME Thermal Engineering and ASME Summer Heat Transfer Conference
    • 発表場所
      バンクーバー,カナダ
    • 年月日
      2007-07-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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