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2009 年度 実績報告書

肺気道のイメージベーストモデリングと吸入微粒子挙動のマイクロ力学シミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 19760130
研究機関千葉大学

研究代表者

田中 学  千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292667)

キーワード呼吸流れ / 振動流 / イメージベーストモデル / 数値シミュレーション / 流れの可視化 / PIV / 生物流体力学
研究概要

有害微粒子の吸入による疾患の予防・診断支援,また薬物投与における製剤設計・治療計画支援を目指して,肺気道内に吸入された微粒子の振る舞いを計算機上で再現する気道内微粒子挙動の数値シミュレーションを行った.振動流のもとでの微粒子の挙動は,分散相モデルを使用してラグランジュ的に記述された粒子の運動方程式を解くことで得られる粒子速度を時間積分することにより調べた.微粒子の輸送・混合状態は,1周期毎の正味の微粒子の分散を算出して定量的に評価した.気道内の微粒子の輸送・混合には,吸気・呼気位相の流速分布の違いによって生じるストリーミングが重要な役割を果たしていることを明らかにした.
実形状気道モデル流路内に振動流を発生させ,流れの可視化及び乱れのPIV計測を行った.透明シリコーン製の気道モデル流路は,CT画像データから気道の光造形モデルを作製し,ロストモデリング法により作製した.結果より,気道内の乱れの空間・時間的変化は複雑な気道形状に強く依存し,吸気と呼気で,また気管と左右気管支の間で著しく異なった特徴を示すことを明らかにした.吸気流れでは気管の右気管支側管壁近傍,左右気管支の分岐内壁近傍において強い乱れが発生し,また呼気流れでは気管・左右気管支の合流部で吸気位相より強い乱れが発生する.特に呼気位相の右気管支では極めて強い乱れが発生して,乱れの著しい空間的・時間的非対称性を引き起こしていることを明らかにした.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 気道モデル内振動流に発生する乱れのPIV計測2010

    • 著者名/発表者名
      高野了輔, 羽鳥彰浩, 田中学
    • 雑誌名

      日本機械学会第22回バイオエンジニアリング講演論文集

      ページ: 68

  • [雑誌論文] Numerical simulation of oscillatory flow in realistic model human airways2009

    • 著者名/発表者名
      G.Inagaki, G.Tanaka, M.Hishida, H.Haneishi, X.Hu
    • 雑誌名

      Journal of Fluid Science and Technology 4(3)

      ページ: 602-613

    • 査読あり
  • [学会発表] Numerical simulation of oscillatory flow in an expanding and contracting model of small airways2009

    • 著者名/発表者名
      G.Tanaka
    • 学会等名
      BMES Annual Meeting 2009
    • 発表場所
      Pittsburgh
    • 年月日
      2009-10-08

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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