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2008 年度 実績報告書

クラスレート水和物の結晶モルフォロジー多様性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19760137
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

大村 亮  慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (70356666)

キーワード熱工学 / 結晶成長 / メタンハイドレート / 天然ガス / クラスレートハイドレート
研究概要

本年度はメタン, エタンあるいはプロパンをゲスト物質とするハイドレート生成系において, 気・液界面に生成するハイドレート結晶の結晶モルフォロジー観測実験を実施し, 温度・圧力条件に依存した結晶成長速度と結晶モルフォロジーを整理した. 各圧力におけるハイドレートの平衡温度と実験系の温度の差をサブクール度として定義し, ハイドレートの結晶成長の駆動力の指標として用いた. サブクール殿範囲は0.8K-6.5Kとして, ゲストガス雰囲気中の水滴表面に形成されるハイドレートの結晶成長を観察した. いずれの系においても, ハイドレートは水滴表面の任意の箇所にて核生成し, そこっから結晶が水滴表面を覆うように成長し, 最終的には膜状のハイドレートの多結晶体が水滴表面全体を覆った. メタン, エタン, プロパンいずれの系においても気・液界面に形成されるハイドレートの結晶形態はサブクール度に依存して顕著に変化することが明らかとなった. サブクール度が3Kよりも大きな場合には剣状, これよりも小さなサブクール度では多角形の結晶が生成する. これは今回実験対象とした三つの炭化水素系すベてにおいて共通に見られ, サブクール度を共通の指標として結晶モルフォロジーを整理することができ, サブクール度を定めれば同様のモルフォロジーの結晶が得られることがわかった. また, ハイドレート結晶成長速度についてもサブクール度を共通の指標とする整理が可能であることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Crystal growth of clathrate hydrates formed at the interface of liquid water and gaseous methane, ethane or propane : variations in crystal morphology2009

    • 著者名/発表者名
      Ryo Tanaka
    • 雑誌名

      Crystal Growth and Design (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 気・液界面に形成されるクラスレート水和物の結晶成長2008

    • 著者名/発表者名
      田中亮
    • 学会等名
      北海道大学低温科学研究所共同利用研究集会「H20を科学する」
    • 発表場所
      札幌市
    • 年月日
      2008-09-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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