研究概要 |
動的にシステムの構造が変化するシステムに対するシステム同定手法を開発することを目的として,本年度は以下の2点について研究を行った. 1. 前年度に構築した羽ばたき飛行ロボットの数式モデルに対して,動的可変構造システムの制御手法を適用し,数式モデルに基づく制御器を設計した.試作した羽ばたきロボットの制御実験を試み,制御結果を通して数式モデルの効果を検証した.制御実験では,多少の誤差が発生し,ロボットの挙動が大きく乱れることもあったが,設計した制御器を用いてある程度の制御結果が得られたことから,構築した羽ばたき飛行ロボットの数式モデルは概ね良いモデルとなっていることを確認した. 2. 設計した動的可変構造制御器を組み込んだ自律制御型羽ばたき飛行ロボットの設計・開発を試みた.制御装置などの重量が増えてしまい,安定した連続飛行の実現には至らなかったが,発生できる力と重量とのバランスを考慮した飛行ロボットを開発することにより,設計した制御器を用いて羽ばたき飛行ロボットが十分に飛行可能であることを確認した. 本研究における3年間の研究成果を以下にまとめる. ・ 動的可変構造システムモデルを構築するためのシステム同定手法を開発した ・ 本同定手法を用いた羽ばたき飛行ロボットの数式モデルを構築した ・ 羽ばたき飛行ロボットを試作し,数式モデルに基づく制御器を用いた飛行可能性を確認した
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