本研究では、実用可能で高分解能な観測センサを搭載した機動性の高い質量数百kg〜1t程度の小型衛星に対して、高速姿勢変更と高精度指向制御という、相反する要求を同時に実現する姿勢制御系を提案することを目的とした。また、宇宙という過酷な環境において自律で運用するためはサバイバビリティが必須となるため、冗長構成の姿勢御用アクチュエータシステムにおける不具合が及ぼす運用へのインパクトを最小限に抑えるための自律的異常検知法の検討、自律的制御系パラメータ調整則の検討を行い、4CMG システムを例として自律的制御系再構成法の提案を行った。具体的なミッションを想定した数値シミュレーションにより提案手法の有効性を確認した。
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