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2008 年度 実績報告書

分散電源の連系・解列を考慮したマイクログリッドの周波数制御

研究課題

研究課題/領域番号 19760197
研究機関広島大学

研究代表者

造賀 芳文  広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40294532)

キーワードマイクログリッド / 周波数制御 / 独立運転 / 分散電源 / マルチエージェントシステム / 電圧制御
研究概要

本研究課題では, マイクログリッドなどの小規模独立電力系統の安定性について, 独立運転時の周波数制御に焦点を当てて研究を行ってきた。特にマイクログリッドでは, 内部に存在する分散型電源に自由な連系・解列を許すという点が特徴のひとつとなっているが, これを実現するためには, 解列・連系後の状態を推定しつつ制御を行うという高度なシステムが必要となる。昨年度までに, 上記のような条件について定性的な考察を行ってきた。また, 定量的に評価するため, マイクログリッドモデルおよびその内部の分散型電源モデルのプロトタイプを構築してきた。
よって今年度は, 上記モデル群のさらなる改善を行い, マイクログリッドおよび連系される分散型電源モデルを含む典型的なモデルケースを構築した。また, 昨年度の定性的な考察を踏まえ, 連系・解列を許すことのできる制御体系を構築すべく, 簡単な制御アルゴリズムを提案・構築した。上記2つを用い, 特に厳しい側面であると思われる「解列」ケースについて具体的に数値シミュレーションを行った。その結果, 現在の発電状況の把握およびさまざまな発電機の解列後の推定を行うことができ, ケースごとに解列が可能であるかどうか, および解列が不可能な場合の解決策の指示が出されていることを確認した。また, 上記アルゴリズムを搭載し, 実際のシステムに適用する際に有用であると思われるマルチエージェントシステムについても研究を行い, 主に電圧制御システムとして提案を行った。こちらは, タップ切替変圧器の制御や無効電力制御を自律分散的に実施できるシステムであり, 小規模系統に適用した結果, 有用であることが確認された。
今後の課題としては, 上記周波数制御アルゴリズムをマルチエージェントシステムに組み込み, 電圧制御も考慮した統合制御システムとして構築すること, およびその定量的評価を実規模系統に対して行うことなどが挙げられる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] An Effective Voltage Control Scheme for Distribution Systems by Means of Multi-Agents2009

    • 著者名/発表者名
      Yoshifumi Zoka
    • 雑誌名

      Proceedings of the 2009 IEEE PES Power Systems Conference & Exposition (CD-ROM)

      ページ: 491

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Multi-load level reactive power planning considering slow and fast VAR devices by means of particle swarm optimization2008

    • 著者名/発表者名
      Mehdi Eghbal
    • 雑誌名

      IET Generation, Transmission & Distribution 2

      ページ: 743-751

    • 査読あり
  • [学会発表] Microgridにおける分散型電源の連系・解列に関する一考察2009

    • 著者名/発表者名
      大丸友也
    • 学会等名
      平成21年電気学会全国大会, Vol. 6, pp. 512-513(6-313)
    • 発表場所
      北海道大学, 札幌
    • 年月日
      2009-03-19
  • [学会発表] マルチエージェントシステムを用いた自律的電圧制御方式に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      造賀芳文
    • 学会等名
      平成21年電気学会全国大会, Vol. 6, pp. 169-170(6-093)
    • 発表場所
      北海道大学, 札幌
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] "Piug & Piay"を考慮したMicrogridの周波数制御に関する一考察2008

    • 著者名/発表者名
      大丸友也
    • 学会等名
      平成20年度電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会
    • 発表場所
      鳥取大学, 鳥取
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] 小規模電力系統における三相不平衡改善手法の検討2008

    • 著者名/発表者名
      石上明賢
    • 学会等名
      平成20年度電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会
    • 発表場所
      鳥取大学, 鳥取
    • 年月日
      2008-10-25
  • [学会発表] マルチエージェントシステムを用いた自律型ネットワークにおける電圧制御2008

    • 著者名/発表者名
      造賀芳文
    • 学会等名
      平成20年電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会資料, PE-08-43/PSE-08-52
    • 発表場所
      熊本大学, 熊本
    • 年月日
      2008-08-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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