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2008 年度 実績報告書

電子部品用多層キャリアテープにおける帯電防止対策の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 19760216
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

村上 義信  豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (10342495)

キーワード複合絶縁体 / 帯電防止剤 / 内部帯電測定 / 拡散防止法 / 低密度ポリエチレン / エチレン酢酸ビニル共重合体 / 表面処理
研究概要

電子部品などのパッケージフィルムは多重構造となっており, 使用目的によっては帯電が障害となるため, エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)などの融着層に帯電防止剤を配合する。内部混練型帯電防止剤の場合, 成形後にベース樹脂に混練された帯電防止剤が内部から表面にブリードアウトすることにより帯電防止効果が発現する。一方, 融着層と構造層の接着を確保するために中間層として帯電防止処理を施さない低密度ポリエチレン(LDPE)のような材料を使用する。この場合, 中間層/融着層からなる複合層が存在することになり, 融着層の添加剤が濃度拡散によって中間層へも移行し, 帯電防止効果が損なわれる恐れがある。したがって, 最適濃度設計のためには中間層への添加剤の拡散過程を正確に把握する必要がある。
そこで本研究ではLDPEと帯電防止剤を混練したEVA複合層を用いて空間電荷を測定した。また, 帯電防止剤濃度を変化させた試料の体積導電率を測定し, その導電率差からEVA/LDPE界面付近に蓄積する電荷量を数値計算した。その結果, 電圧履歴が異なるにも関わらず, 界面付近およびLDPE中の空間電荷はほぼ同様な分布を示した。これは電圧印加による影響よりも, 体積導電率の増加をもたらす帯電防止剤の拡散による影響が大きいものと考えられた。また、EVA側にのみ帯電防止剤が配合された状態でLDPEと接合された場合を仮定し, 試料内の導電率分布に基づく蓄積電荷量を数値計算した。その結果, 界面付近における電荷の挙動は空間電荷測定の結果と定性的に一致した。さらに, それらを比較することにより, およその拡散係数を算出することができるものと考えられた

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Temporal Change of Accumulated Charge and Diffusion of Drug in Tape for Percutaneous Absorption2008

    • 著者名/発表者名
      T. Kobayashi, et.al.
    • 雑誌名

      Proceedings of 2008 International Symposium on Electrical Insulating Materials (CD-ROM)

      ページ: 143-146

    • 査読あり
  • [学会発表] 印加電圧の大きさが経皮吸収型テープ中の薬物挙動に与える影響2008

    • 著者名/発表者名
      小林孝徳、村上義信、長尾雅行、佐藤雅代、伊藤嘉章
    • 学会等名
      平成20年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集
    • 発表場所
      愛知県立大学(CD-ROM)
    • 年月日
      20080917-18
  • [図書] 帯電防止材料の設計と使用方法2008

    • 著者名/発表者名
      榎本正樹、…、村上義信, 他
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      サイエンス&テクノロジー(株)
  • [備考]

    • URL

      http://www.boss.eee.tut.ac.jp

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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