研究概要 |
全世界的に環境保全や省エネルギー化が進むなかで、ますます大画面化が進んでいる液晶テレビに対しても低電力化、無水銀化が望まれている。これに対し研究代表者は、表示画像に応じてバックライト輝度を調光して低電力化を図る画像適応調光方式を提案している。これまで対角4インチの小型バックライトユニットを用いて実験を行いその效果を示してきた。本研究では環境に優しい光源であるLEDを用いたバックライトに画像適応調光方式を適用したシステムの開発を目的としている。 今年度の研究期間においては、画像適応調光方式を適用可能な対角15インチ相当のLEDバックライトユニットを製作し、これを対角19インチLCDパネルと組み合わせて方式の效果を確かめた。LED光源はR,G,B個別に輝度制御可能なものとした。.効率よく低電力化するため、バックライは10×10の領域に分割して個別に輝度制御した。画像適応調光方式を用いるには、各領域の輝度分布を事前に知っておく必要がありそれを測定した。 以上のバックライトユニットおよび各領域の測定結果を用いて10秒間の動画表示実験を行い、本方式の効果を確かめた。その結果、従来の測定結果などから予想されていた効果を確かめることができた。またその結果をもとに本方式に対するコンピュータシミュレーションの精度を向上した。次年度はシミュレーションを活用し、より一般的なテレビ映像に対する本方式の效果の検討や、領域分割方法や調光段階の最適化などを検討する。さらに実験も行いその効果を確かめる。
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