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2008 年度 実績報告書

疑似的に不規則な画素配置による高精細画像システム

研究課題

研究課題/領域番号 19760234
研究機関金沢大学

研究代表者

秋田 純一  金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (10303265)

キーワード撮像素子 / ディスプレイ / 画素 / ジャギー / 方向特異性 / CMOSイメージセンサ / 空間スペクトル
研究概要

カメラやディスプレイなどの画像システムの進化の究極の目的は、高精細でリアルな画像であり、従来は高解像度化のアプローチが主にとられてきた。しかし撮像素子やディスプレイの高解像度化は、信号処理回路や伝送回路の設計の困難化や消費電力の増大という深刻な問題に直面しており、また光の波長の制限からも、これ以上の高解像度化は原理的に困難となりつつある。さらに、通常の格子状に配置された画素からなる画像は、人間の目には格子として認識されるため、画素配置に平行な水平線と垂直線は完全に直線に見えるが、斜め線は正方格子の近似配置によるギザが現れる、すなわち画像の表現の精細が図形の方向によって異なる方向特異性が存在する。特に水平に近い直線で現れるギザは空間周波数が低いために、人間の目には非常に目立って感じられ、高精細な画像を表現するための大きな制限要因となる。しかし従来の格子状の画素配置をもつ画像システムでは、高解像度化をいかに進めようとも、この方向特異性の問題は、根本的に解決が不可能である。本研究では、画素の中で画像の構成に実質的に関与する領域が画素面積の一部分のみを占める点に着目し、有効領域の空間配置が擬似的に不規則とすることで、この方向特異性の問題を根本的に解決することが可能である撮像素子・ディスプレイを実現するための理論的・実験的検討を行った。理論的検討では、画像の空間スペクトルからジャギーの本質を見極めることに成功し、その指標の定量化を試みた。また実験的検討では、擬似的な不規則画素配置を持つCMOSイメージセンサを、通常の格子状画素配置をもつCMOSイメージセンサとあわせて設計・試作し、その撮像特性の評価を試みた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] CMOS image sensor with pseudorandom pixel placement2008

    • 著者名/発表者名
      J. Akita
    • 雑誌名

      IEICE Electronics Express 5

      ページ: 388-393

    • 査読あり
  • [学会発表] 空間スペクトルを用いたジャギー評価に関する一考察〜擬似的不規則画素配置によるジャギーの解消効果〜2008

    • 著者名/発表者名
      前田唯・岩淵勇樹・秋田純一
    • 学会等名
      映像情報メディア学会情報センシング研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-12-17
  • [学会発表] 擬似的な不規則画素配置を持つCMOSイメージセンサの方向特異性の一検討2008

    • 著者名/発表者名
      秋田純一
    • 学会等名
      第2回情報フォトニクス研究討論会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-06-25
  • [学会発表] 擬似的な不規則画素配置を持つCMOSイメージセンサの方向特異性の一検討2008

    • 著者名/発表者名
      秋田純一
    • 学会等名
      映像情報メディア学会情報センシング研究会
    • 発表場所
      金沢
    • 年月日
      2008-06-24
  • [図書] CCD/CMOSイメージセンサ高精細・高画質化技術と最新応用2008

    • 著者名/発表者名
      村田貴士(編)
    • 総ページ数
      243
    • 出版者
      技術情報協会

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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