研究課題
本年度の目標を要約すると、以下の通りであった。1 領域極配置制御問題を中心として、H19年度に提案した外点法型の制御系設計アルゴリズムの有用性の検証、及び、改善・収束性に関する考察を行う2 1を実行するために必要な研究環境を整備・維持する1に挙げた「有用性の検証」については、単一、および、複数の領域に極配置を行う制御問題に関して、以前に提案した外点法からでは制御器が得られないような数値例題に対し、H19年度に提案した外点法からは制御器が得られることが確認できたことから、その有用性が示されたといえ、H20年度は、これらの成果をそれぞれ、第27回計測自動制御学会九州支部学術講演会、および、第9回計測自動制御学会制御部門大会で発表した。また、前者の内容については、次年度の5月に開催される国際会議に採択が決定しており、後者の内容については、8月に開催予定の国際会議に投稿中である。ただし、更なる手法の改善や収束性に関する考察については具体的な見通しがまだ無いので、次年度以降の継続課題とする。なお、並列で進めている内点法型の制御系設計法を実行する際に必要な初期値を外点法から与えたことからも、本研究の有用性は示せたと考える。2に挙げた研究環境の整備については、必要なハードウェア・ソフトウェアを購入できたので、研究を効率よく進めていくことができたと考える。現在は、この手法をH∞制御器の設計法、および、領域極配置条件付のH∞制御器の設計法に拡張し、数値実験から従来法よりも良い結果を与える制御器が得られることが確認できている。また、この成果を国際会議や学術論文誌に投稿する準備を進めているところである。
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SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration 2
ページ: 36-42