研究概要 |
導入されている風力発電のほとんどが電力系統と連系されており,また,風力発電出力は風によって大きく変動するため,周波数変動問題による電力系統への影響が懸念されている。もし,一定期間先の風速を予測し未来の風力発電量を把握することができれば,電力系統の安定性確保や発電電力の計画的な運用が可能と考えられる。 本研究では,対象地点の局地的気象データを用いてリカレント型ニューラルネットワークにより10分先の平均風速を予測する手法提案した。また,10分先の風速予測システムをモジュール化し,このモジュールを複数個カスケード接続することにより,短時間先の予測期間に対応可能な風速予測システムも提案した。提案手法の有用性を確認するために,予測期間を10分先から24時間先に設定しシミュレーションを行った。その結果,従来の予測法と比べ,30分先から6時間先の予測期間において予測精度の改良が見られた。
|