• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

伸縮装置周辺における路面凹凸の推定とその評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19760312
研究機関金沢大学

研究代表者

深田 宰史  金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (10313686)

キーワード路面凹凸 / 車両ばね振動
研究概要

大型車両が,高架橋上を走行した場合,伸縮装置近傍の路面凹凸により車両のばね振動が加振される.さらに,その車両のばね振動と車両により加振された橋梁振動がその高架橋の周辺環境に伝播する.本研究では,それらの振動を低減するため,伸縮装置近傍での路面凹凸と車両ばね振動との関係を明らかにした.さらに,大型車両のばね振動が大きく加振されない伸縮装置近傍における路面凹凸の補修判断基準等の評価方法を検討した.本研究による主な成果は以下の通りである.
1. 実際に振動問題が生じている橋梁に行き,8mプロフィルメータまたは,レーザーを用いた計測車両により路面凹凸の計測を行った.この実測データの分析と車両モデルを用いた動的応答解析の結果から,伸縮装置近傍での路面凹凸の周期性と車両ばね振動との関係を明らかにした.特に8m周期の路面凹凸が伸縮装置近傍に存在する場合,車両がその路面凹凸により最も大きく加振されていることがわかった.さらにその車両が橋梁に進入すると,車両のばね上振動と橋梁振動との連成により橋梁の振動が大きく増幅することがわかった.
2. 本研究ではIRIを用いた新たな路面の補修判断基準等の評価方法を検討した.具体的には,現在,世界的に用いられているIRIにおけるクウォーターモデルの各パラメータを日本のリーフサスペンションを有する大型車両(ばね上3Hz,ばね下11Hz)モデルに作り変え,JRIT値(ばね上とばね下の変位和,以下"和"と表記する)から評価することにした.これにより,振動問題が生じていた様々な路面にIRI評価およびJRIT評価を適用した結果,IRIを評価手法として用い,長波長の路面に適用し,補修目標値を「3.5」として評価しても対応できる部分もあるが,提案したJRITによる評価手法を用いて補修目標値を「7.0」として評価した方が,より現実の振動問題に対応した大型車両のばね上を励起しやすい波長を有した路面であるとの結論に至った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 高速道路を走行する大型車両のばね上振動に影響を与える橋梁上の長波長路面に対する評価方法2009

    • 著者名/発表者名
      広井智, 深田宰史, 樅山好幸, 室井智文, 岡田裕
    • 雑誌名

      土木学会舗装工学論文集 14

      ページ: 179-187

    • 査読あり
  • [学会発表] 大型車両のばね上振動に影響を与える長波長の路面凹凸に対する評価方法2009

    • 著者名/発表者名
      深田宰史, 広井智, 樅山好幸, 室井智文, 讃岐康博
    • 学会等名
      土木学会年次講演会
    • 発表場所
      福岡大学(福岡県)
    • 年月日
      2009-09-04

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi