| 研究概要 |
東海・東南海・南海地震や首都直下地震等の大規模地震の発生が危惧される中,地方自治体職員の災害対応力の強化は喫緊の課題となっており,実戦的な訓練手法として図上訓練(演習)が注目されている.そこで本研究では,図上訓練の事前準備の大部分を占める状況シナリオを作成するためのシステムを構築し,これを地震被害推定システム,訓練支援システムと連動させた危機対応図上訓練シミュレーターを開発することを目指す.今年度は,以下の3つの点で検討・開発を行った.
1.被害シナリオ作成のためのためのロジックの開発
被害推定システムの結果に基づく物理的被害データから図上訓練のためのスケルトンシナリオを生成するロジックについて検討した.具体的には,複数の自治体で実施された図上訓練のシナリオならびにシナリオ作成プロセスのデータを収集,分析を行い,既存の訓練シナリオ構築方法を整理した.
2.訓練支援システムの機能拡張
既開発の訓練支援システムの機能拡張を行った.具体的には,遠隔地から訓練支援システムのコントロールが可能にするとともに,インターネット環境下での訓練実施環境の構築(訓練参加,印刷機能など)を行った.
地域特性のセグメント化とシステム要件の整理
地域特性(都市部,中山間地域など)や規模に応じて,適切なシナリオを生成することができるよう地域特性のセグメント化と求められるシステム要求について検討を行った.
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