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2008 年度 実績報告書

階段状水路におけるNappe flowの空気混入流特性

研究課題

研究課題/領域番号 19760346
研究機関日本大学

研究代表者

高橋 正行  日本大学, 理工学部, 講師 (10318363)

キーワード水工水理学 / 階段状水路 / 空気混入流 / 減勢工 / nappe flow
研究概要

階段状水路は急傾斜地に設置された水路およびダムや堰などの落差を有する構造物から流下する高速流を減勢させる方法として有効である。また、階段状水路上の流れは空気混入流となるため、景観に配慮した水路としての利用も有効である。階段状水路の水理設計のためには階段状水路を流下する空気混入流の水深、流速、エネルギー特性の解明が必要である。従来、skimmng flow(各ステップ隅角部で常に渦が形成される流況)を対象とした空気混入流の流速および空気混入率についての検討があるものの、水路傾斜角度θ=30°と50°の限定されたステップ高さSの範囲での空気混入率と流速の測定結果が示されているにすぎない。また、nappe flow(各ステップ隅角部でエアーポケットが形成される流況)については、空気混入率、流速、および空気混入流のエネルギーの検討はなされていない。本研究課題は階段状水路のnappeflowの空気混入流特性を解明することを目的としている。
平成20年度の研究実績を以下に示す。
平成19年度に検討を行った水路傾斜角度θ=19°よりも角度の大きいθ=30°を対象に、広範囲な相対ステップ高さS/dc=0.3〜8.0(S : ステップ高さ、dc : 限界水深)について実験的検討を行い、S/dcの変化が空気混入率分布、流速分布、およびエネルギー水頭におよぼす影響を明らかにした。平成19年度に解明した水路傾斜角度θ=19°の階段状水路の空気混入流特性を含めて、典型的なnappe flowと典型的なskimming flowの流況特性を比較した結果、以下の知見が得られた。
・nappe flowの空気混入率Cの値はskimming flowのCの値に比ベて大きい。
・nappe flowの流速分布はほぼ一様な流速分布となり、skimming f1owの流速分布は指数則分布で近似できる。
・同-な流量の下でのnappe flowの空気混入流のエネルギーEの大きさは、skimming flowのエネルギーEの大きさよりも小さい。
平成19年度および20年度に実施した研究の結果、広範囲な流量規模のもとで空気混入流の水深および流速を求める事が可能となった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 階段状水路の空気混入射流特性に対する水路傾斜角度の影響2008

    • 著者名/発表者名
      笠原正人、高橋正行、大津岩夫
    • 学会等名
      日本大学工学部,第51回日本大学工学部学術研究報告会
    • 発表場所
      日本大学工学部
    • 年月日
      2008-12-06
  • [学会発表] Skimming flowの空気混入特性に対する水路傾斜角度の影響2008

    • 著者名/発表者名
      笠原正人、高橋正行、大津岩夫
    • 学会等名
      土木学会、第63回年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2008-09-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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