• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

マルチエージェントアプローチによる交通情報共有の効果分析

研究課題

研究課題/領域番号 19760355
研究機関京都大学

研究代表者

菊池 輝  京都大学, 工学研究科, 助教 (00343236)

キーワード交通情報提供 / マルチエージェント / 経路選択問題
研究概要

道路交通システムにおける、ドライバーへの個別交通情報提供が実用化されている。個別交通情報提供はドライバーを適切な経路に誘導することが目的の一つであり、各ドライバーの旅行時間の短縮や、ドライバーの効用の最大化を目指している。しかし、実旅行時間情報による経路推奨は、結果として推奨された経路の混雑を招き、道路交通システム全体としての効率を下げてしまい、その結果個人の効用も低下する場合もある。本研究では過年度までに行ったシミュレーション分析の結果をもとに、被験者実験を行い、個別交通情報が与えられた被験者の行動を分析した。具体的な成果は以下の通りである。
1. 室内実験のための実験装置開発 : 人間とエージェントが共存する仮想空間において経路選択実験行うための、多人数同時参加型ネットワーク実験装置を設計、開発を行った。
2. 室内実験 : 60人の被験者による実験を実施。精度によらず、個別情報や全体情報といった情報の与え方によって、情報が行動に及ぼす影響は異なるのかを明らかにすることを目的として分析・考察を行った。既存研究では被験者の情報利用行動には情報の精度が大きく影響することが示されていたが、本室内実験より、情報の限定利用性の存在の有無が被験者の情報利用行動に影響を与えることが示された。具体的には、個別情報と全体情報が同時に与えられた場合、情報の精度にかかわらず、ドライバーは個別に与えられた情報をより優先して利用することが示された。これは情報の限定利用性によるものと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] マルチエージェントシミュレーションを用いた交通情報共有化の効果分析2008

    • 著者名/発表者名
      松下歩・菊池輝・北村隆一
    • 雑誌名

      土木計画学研究・論文集 25

      ページ: 793-800

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 参加型経路選択シミュレーション実験システムの開発2008

    • 著者名/発表者名
      菊池輝・山本貴之・北村隆一
    • 雑誌名

      土木計画学研究・講演集 38(CD-ROM)

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi