| 研究概要 |
本年度の検討により, 下に示す成果が得られた。
1) 首都圏において施工された一定量の鉄筋コンクリート造建築物を対象に導出した施工段階における輸送時環境負荷データ(骨材重量と移動距離の積で換算されるトンキロ値と輸送による燃焼燃焼に伴い排出されるCO_2排出量)を精査するとともに,石灰石骨材コンクリート化の普及と再資源化の拡大に伴う炭酸ガス排出量の削減効果ならびに輸送負荷の季節間変動の影響に関する検討に着手し, 年間を通じての環境負荷量の算定に関する基礎的知見を得た。
2) 各種セメント(N, M, FB, BB)を用いたセメント系材料を製造し, 一定期間存置した後に複数の粒度に破砕・分級した上で, 破砕時の粒度構成, 破砕時の乾湿状態ならびにセメントの化学組成等が炭酸ガス固定量に及ぼす影響について実験を行った。
3) 炭酸ガスが固定化された再生微粉末をはじめ, その比較対象として各種微粉末を原材料に用い, ペースト,モルタルおよびコンクリートを製造し, その基礎的物性(フレッシュ性状,力学特性,耐久性)を評価するための試験体を作成した。
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