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2007 年度 実績報告書

セメントの水和反応過程におけるコンクリート部材内水分挙動と強度発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19760396
研究機関東京理科大学

研究代表者

佐藤 幸恵  東京理科大学, 理工学部, 助教 (70408714)

キーワードシリカフューム / 超高強度コンクリート / 強度発現 / 含水率分布 / 温度履歴
研究概要

超高強度コンクリートの初期の硬化性状と強度発現性状を検討するために,水結合材比12〜20%の小型モルタル供試体を作製し,標準水中養生および温水養生(70℃)を行った。その際,高強度コンクリート用混和材として広く用いられているフェロシリコン起源シリカフュームの最近の国内供給体制の変化と価格上昇などから,今後超高強度コンクリートへの適用が期待されるジルコニア起源シリカフュームを本研究においても使用することとした。
本研究で作製したモルタル供試体の水準は,フェロシリコン起源シリカフュームおよびジルコニア起源シリカフュームをそれぞれ低熱ポルトランドセメントに対して10%置換した結合材を用いて水結合材比20,16,14,12%の4種類の調合およびジルコニア起源シリカフュームを20%置換し水結合材比を14,12%としたものの合計10調合とした。細骨材は全調合共通でスラグ細骨材を用いた。材齢初期の硬化性状は,水結合材比が小さいほど凝結時間が長くなり,ジルコニア起源シリカフュームを用いた場合では,20%置換した場合は,10%置換の場合と比較して約12時間程度脱型可能時間が長くなる傾向が見られた。強度発現性状は,標準養生および温水養生において,水結合材比16%以下では強度発現に大きな差は見られず横並びとなった。これらの結果をふまえ,調合の観点からは水結合材比16%を中心に検討することとした。含水率分布については,10×10×40cmの角柱供試体に,同様のモルタルを打ち込み,同時にセラミックセンサーを埋設し,3cm厚に割裂して含水状態を質量含水率と併せて測定した。その結果,超高強度コンクリートの含水率は非常に小さく,電気抵抗の変化の有意差を見出すのが困難であり,また,電気抵抗の温度依存性が大きく評価方法が煩雑であるため,含水率センサを用いる以外の方法を検討することとした。そこで,セメントペースト供試体を作製し,温度分布を与え,温度分布位置ごとに小片を切り出し水和反応等の分析実験を行うことを検討し,予備実験を開始したところである。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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