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2008 年度 実績報告書

高断熱事務所建物に適用可能な水方式による躯体蓄熱暖冷房システムの提案・開発

研究課題

研究課題/領域番号 19760401
研究機関北海道大学

研究代表者

菊田 弘輝  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (20431322)

キーワード高断熱事務所建物 / 躯体蓄熱 / 暖冷房システム / フリークーリング / タグチメソッド / ダブルスキン / トップライト / 日射負荷
研究概要

本研究での水方式による躯体蓄熱暖冷房システムは, 高断熱建物における室内負荷の顕熱成分に対応するシステムである. 高断熱+水方式の長期計測及びその発展では, システムチューニング後の省エネルギー実績が定量化され, 札幌の一般的な事務所ビルに比べても40[%]以上の削減率となった. また, 水方式による躯体蓄熱暖冷房システムと併用する形で, 北国の冷涼な気候を有効に活用した外気冷房・自然換気・夜間換気を積極的に駆使し, 1. ダブルスキン, 2. トップライト型ボイド空間, 3. 地下ピット等を有する建物を対象に, 実測調査と数値解析を行った.
1. DSの性能はDS内の通風量によって大きく変動するため, 逐次積分法と換気回路網を連成させた非定常解析を行った. また, 年間冷暖房負荷に対する各パラメータの関係を効率的かつ合理的に評価する方法としてタグチメソッドを用いた. 札幌において内側ガラスの断熱性能を変更した場合, 暖房負荷が削減され, 9.7[%]の熱負荷低減効果が得られた. 更に, ナイトパージを行うことで札幌では16[%], 東京では11[%]の熱負荷低減効果が得られ, 寒冷地特有の冷涼な外気利用による省エネルギー効果が最も大きくなることが確認された【学会発表 : 6件】.
2. 模型実験や数値解析(Desktop Radiance等)を通じて, 発光効率を用いた測定照度から日射負荷を推定する手法を提案し, その妥当性について札幌の場合で感度解析を行った. その前提として, 両者の結果を比較した上でシミュレーションの信頼性を実証し, 気象データから得られる水平面全天日射量から, 天空状態を推定し, シミュレーション手法に汎用性を付加した. その結果, 照度に関する発光効率から日射量が算定され, 最終的にトップライト型ボイド空間への入射光による各階の日射負荷(直達日射と天空日射)の分配率が推定可能となった【学会発表 : 3件】.

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (13件)

  • [雑誌論文] RC造戸建の外断熱住宅における躯体蓄熱型冷房システムに関する性能評価-床冷房の可能性と問題点-2008

    • 著者名/発表者名
      菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 宮坂敏一
    • 雑誌名

      日本建築学会環境系論文集, No-626 第73巻

      ページ: 463-470

    • 査読あり
  • [学会発表] 寒冷地型ダブルスキンの熱負荷低減手法に関する研究その1計算モデルおよび数値計算概要2009

    • 著者名/発表者名
      畑中壮大, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 佐藤秀紀
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会北海道支部第43回学術講演会
    • 発表場所
      札幌, 北海道大学
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] トップライト型ボイド空間における各階日射負荷推定手法に関する研究2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤匡貴, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文
    • 学会等名
      空気調和・衛生工学会北海道支部第43回学術講演会
    • 発表場所
      札幌, 北海道大学
    • 年月日
      2009-03-17
  • [学会発表] 断熱建物におけるトップライト型ボイド空間の熱・光環境計画に関する研究その2模型実験における入射光による各階の日射負荷の推定2008

    • 著者名/発表者名
      菊田弘輝, 泉孝典, 絵内正道, 羽山広文
    • 学会等名
      平成20年度日本太陽エネルギー学会・日本風力エネルギー協会合同研究発表会
    • 発表場所
      鳥取, とりぎん文化会館
    • 年月日
      20081106-07
  • [学会発表] 寒冷地におけるダブルスキンを有する事務所建物の環境性能評価その4夏期・冬期におけるダブルスキンによる省エネルギー効果2008

    • 著者名/発表者名
      菊田弘輝, 畑中壮大, 絵内正道, 羽山広文, 佐藤秀紀, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      2008年度日本建築学会大会
    • 発表場所
      東広島, 広島大学
    • 年月日
      20080918-20
  • [学会発表] 寒冷地におけるダブルスキンを有する事務所建物の環境性能評価その3夏期・冬期におけるダブルスキン近傍の熱挙動2008

    • 著者名/発表者名
      畑中壮大, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 佐藤秀紀, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      2008年度日本建築学会大会
    • 発表場所
      東広島, 広島大学
    • 年月日
      20080918-20
  • [学会発表] 平屋建てRC造外断熱建物の環境性能に関する実測調査その2夏期・冬期におけるピット経由給気効果の検証2008

    • 著者名/発表者名
      今井綾子, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      2008年度日本建築学会大会
    • 発表場所
      東広島, 広島大学
    • 年月日
      20080918-20
  • [学会発表] トップライト型ボイド空間を対象とした光・熱環境計画に関する研究その1模型実測による各階における直達日射の挙動推定2008

    • 著者名/発表者名
      泉孝典, 絵内正道, 羽山広文, 菊田弘輝
    • 学会等名
      2008年度日本建築学会大会
    • 発表場所
      東広島, 広島大学
    • 年月日
      20080918-20
  • [学会発表] 寒冷地におけるダブルスキンを有する事務所建物の環境性能評価その5夏期・中間期における熱除去性能2008

    • 著者名/発表者名
      畑中壮大, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 佐藤秀紀, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      平成20年度空気調和・衛生工学会大会
    • 発表場所
      草津, 立命館大学
    • 年月日
      20080827-29
  • [学会発表] 平屋建てRC造外断熱建物の外皮計画及び暖冷房計画に関する研究その2床暖冷房システムにおける自然エネルギー利用の検討2008

    • 著者名/発表者名
      菊田弘輝, 今井綾子, 絵内正道, 羽山広文
    • 学会等名
      平成20年度空気調和・衛生工学会大会
    • 発表場所
      草津, 立命館大学
    • 年月日
      20080827-29
  • [学会発表] 平屋建てRC造外断熱建物の外皮計画及び暖冷房計画に関する研究その1簡易外断熱モデルを用いた外皮計画の検討2008

    • 著者名/発表者名
      今井綾子, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文
    • 学会等名
      平成20年度空気調和・衛生工学会大会
    • 発表場所
      草津, 立命館大学
    • 年月日
      20080827-29
  • [学会発表] 寒冷地におけるダブルスキンを有する事務所建物の環境性能評価その2冬期における熱性能評価2008

    • 著者名/発表者名
      畑中壮大, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 佐藤秀紀, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      日本建築学会北海道支部第81回研究発表会
    • 発表場所
      札幌, 北海道工業大学
    • 年月日
      2008-06-28
  • [学会発表] 平屋建てRC造外断熱建物の環境性能に関する実測調査その1冬期における床暖房及びピット経由給気効果の検証2008

    • 著者名/発表者名
      今井綾子, 菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文, 高瀬敏洋
    • 学会等名
      日本建築学会北海道支部第81回研究発表会
    • 発表場所
      札幌, 北海道工業大学
    • 年月日
      2008-06-28
  • [学会発表] 夏期・中間期におけるフリークーリングによる省エネルギー効果の検証2008

    • 著者名/発表者名
      菊田弘輝, 絵内正道, 羽山広文
    • 学会等名
      日本建築学会北海道支部第81回研究発表会
    • 発表場所
      札幌, 北海道工業大学
    • 年月日
      2008-06-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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