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2009 年度 実績報告書

脳波を用いた思考作業中の音の妨害感の発生要因に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19760407
研究機関千葉工業大学

研究代表者

辻村 壮平  千葉工業大学, 情報科学部, 特別研究員 (80409458)

キーワード作業効率 / 音環境 / 妨害感 / 脳波 / 知的作業 / 騒音
研究概要

平成21年度は,平成19年度及び20年度の研究成果をとりまとめ,知的作業に関わる作業効率の評価方法について検討を行った.平成19年度には,作業の複雑さや性質及び音源の意味性に着目し、音源の意味性が妨害感に及ぼす影響を検討した.その結果として,有意味騒音は無意味騒音よりも妨害感が高く評価され,妨害感に及ぼす音源の意味性の影響は作業の性質に依存することが認められた.そこで平成20年度には,言語的意味を含む騒音が妨害感や知的作業の作業効率に及ぼす影響を定量的に評価することを目的とし,言語的に有意味及び無意味な騒音(前者はニュース放送、後者はホワイトノイズ)を呈示した条件下で2種類の知的作業(2桁の加減算の暗算、漢字の暗記書き取り)を被験者に課し,正答率,主観評価,脳波を測定した.その結果,正答率では騒音の影響は表れないことが分かり,妨害感と脳波のFmθのパワーには関連性が示された.また,Fmθのパワーから考察すると,記憶するときよりも記憶したものを出力する時に騒音に暴露されると集中力が低下しやすい可能性が見出された.
平成21年度は,これまでの研究成果と作業効率に関する近年の既往研究の知見を用いて,これまでの研究で用いた作業を脳の処理段階によって分類し,作業効率に及ぼす音環境の影響の評価方法に関する検討を行った.その成果として,情報処理段階の知的作業に関しては,主観評価や脳波により音環境の影響を検討し,作業量や正答率でその影響を確認するという評価方法が示された.知識処理段階の作業に関しては,作業の難易度(複雑さ)によって正答率に及ぼす音環境の影響は異なり,交互作用の影響も存在するため,その作業内容の複雑さを勘案して作業量や正答率と主観評価や生体反応を組み合わせた評価方法が有効であることが分かった.上記の研究成果を、2009年8月度音響学会騒音振動研究会で報告した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 知的作業に関わる作業効率の評価方法に関する考察2009

    • 著者名/発表者名
      辻村壮平
    • 学会等名
      日本音響学会騒音・振動研究会
    • 発表場所
      浜松市楽器博物館(静岡県)
    • 年月日
      2009-08-07

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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