研究課題
生活空間における周辺視野と中心視野の協応関係の解明中心視・周辺視に関わらず、人間の五感は現実の環境の中で人間が能動的に行為するとき、その真価を発揮する。したがって諸感覚の役割や機能を解明しようとするならば、本来的には、実際の行為を含んだ実証的な実験が計画され展開されなければならないはずである。本研究では中心視および周辺視の役割を検証するため、被験者が生活空間において能動的な活動を行っている最中にでも、視野の任意の部分を制限することのできる実験装置を開発し使用する。この実験装置によって視野のいろいろな部分を制限し、そのときに生じる被験者の行動の変化を観察することで制限された視野の部分が本来担っていた役割を推察する。平成20年度はまず従来の実験装置の問題点を克服した新しい実験装置を用い、被験者は10人程度、視野の制限する部分の位置や大きさを調節しながら実験をおこなった。実験結果より以下の2つの事柄について解析を行った。また実験結果の状況に応じさらに実験を追加しより深い考察を展開するためのデータを補足した。1) 中心視と周辺視による環境情報の受け渡しのタイミングを導き出し、そこでの協応のあり方を明らかにした。2) 歩行空間を記憶するためにはどのような情報を中心視と周辺視で協応してとらえる必要があるのかを明らかにした。
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AEI2008, (Proceedings) Vol.13
ページ: 64-69
VISION2008(Proceedings) Vol.20
ページ: 156-161