本研究は地域の福祉ニーズの実態とそれに応じた再利用(コンバージョン)ニーズを特に通所サービスについて詳細に把握し、一方で地域施設の余剰の状況をシミュレートし、それらを照らし合わせることにより、地域施設の利用転換・コンバージョンの可能性を地域特性を勘案しながら提示することを目的とする。 本年は下記のとおり、地域において介護保険外にてどのような通所サービス/活動が展開されているか。小規模自治体や民間の独自の活動を分析し福祉ニーズの実態を把握した。 (1)愛知県下の自治体が独自に実施する通所サービスの内容、また自治体内にて民間が独自に実施する通所サービスと活動の内容実施場所を把握。利用建物基本情報の収集を行った。 (2)(1)の中から小規模な事例を建物用途別に網羅的に数件ピックアップし、訪問ヒアリング調査および、利用者アンケートを行った。 上記より、小規模自治体や民間の独自活動内容を分類しつつ、地域にどのような福祉ニーズがあるのかを明らかにした。また活動内容に対応する建物の、空間規模・既存施設利用/転用による分類を行い、どのような建物が活用されるのかについて分析を行った。来年度は地域施設の余剰などをシミュレートしていき、本年把握された福祉・建物ニーズとどのように合致するか、比較検討を行っていく。
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