研究概要 |
本年度の実施事項は, (1) 環境保全機能の評価(前年度からの継続), (2) 防災機能の評価, (3)生産機能の評価, (4)レクリエーション機能の評価の4項目である。 (1) 環境保全機能の評価(前年度からの継続) 市街地内植生活性度指標(NB値)の開発を行った。この方法を確立することで, 市街地内に残存する緑地や植生の分布を把握することができ, 市街地内の環境保全機能の評価を都市全域で実施可能となった。(2) 防災機能の評価および(3) 生産機能の評価※関連が深いため同時に実施 はじめに, 市全域における生産系緑地の現地調査を実施した。写真撮影や生産系緑地の空間的分布の特徴を把握することが出来た。次に, 緑地の持つ治水, 延焼防止などの防災機能, 緩衝緑地としての機能などの, 既に実施済みの評価結果や浸水被害が想定される箇所(浸水想定ハザードマップ)とオーバーレイすることで, 生産機能の評価を総合的に行った。さらに, 生産機能の評価については水田や畑地などが持つ多面的な機能(洪水防止, 河川流況安定, 土砂崩壊防止等)から, それぞれの生産系緑地が持つ特性や, それらの分類および保全の方向性を示すことが出来た。保全の方向性等については, 緑の基本計画における各地区においてそれぞれ示している。 (4) レクリエーション機能の評価 (4)については, 本年度は対象敷地・箇所の選定と事前調査を実施し, 次年度本調査に向けての課題整理等を行った。レクリエーション機能については, 主に公園や各種公共施設等を対象に調査を実施予定である。
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