• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ラマン散乱、中性子回折による水酸アパタイトおよび光触媒の結晶構造と機能の発現

研究課題

研究課題/領域番号 19760469
研究機関山口大学

研究代表者

藤森 宏高  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00301309)

キーワードセラミックス / 中性子 / ラマン / アパタイト / 光触媒
研究概要

生体材料、電子材料など様々な分野で応用が期待されている水酸アパタイトの分解反応やそのイオン伝導は、結晶構造、特にOHイオンと密接に関係している。また近年深刻化しているエネルギー・環境問題を解決するために注目されている光触媒に関しては、我々は層状構造を持っTa系ペロブスカイトに異種イオンをドープすることにより、その特性が高くなることを明らかにしている。しかし、その理由は明らかになっていない。そこで本課題では水素イオン、酸素イオンに比較的敏感な中性子回折により、アパタイトの欠陥構造、ペロブスカイトにおける酸素八面体の構造を明らかにし、その結晶構造と物性との関係を明らかにすることを目的として研究を行った。
本年度に実施した内容は、欠陥を導入した重水素置換水酸アパタイトならびにタンタレートの合成である。錯体重合法を用いて、精密分析に充分耐えられる均一な試料を合成した。合成した試料を各温度で熱処理後、室温へのクエンチすることにより水酸基の欠陥量の異なった試料を作製した。更に中性子回折測定用の試料として、重水(D_2O)を用いてアパタイト中のOHサイトをODサイトに置換した試料を作製した。欠陥サイトを有する水酸アパタイトのD置換は未だに報告例はないが、これに成功した。また光触媒であるバリウム置換タンタレートに関しても、組成が極めて均一な試料を合成できる錯体重合法を用いて合成を行った。合成した試料に対して、まずはラマン散乱とNMR測定を行った。しかしラマン散乱、NMRでは、水酸基や酸素イオンに関しては感度良い情報を与えるが、具体的な原子の位置、更にはイオンの伝導経路などは決定できない。そのため次年度は具体的な結晶構遣に関して信頼性の高い情報を与える中性子回折測定を実施する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 8.アルカリ土類-タンタル複合酸化物光触媒の水の完全分解反応に対する特性2007

    • 著者名/発表者名
      酒多喜久
    • 雑誌名

      会報光触媒 22

      ページ: 64-73

    • 査読あり
  • [学会発表] 紫外ラマン散乱によるBaTa2O6の1573Kまでの高温その場観察2007

    • 著者名/発表者名
      藤森宏高、金畿永、大城和宣、山本節夫、吉村昌弘
    • 学会等名
      日本セラミックス協会第20回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      20070912-14
  • [学会発表] 中性子回折を用いたオキシ・ハイドロキシアパタイトのリートベルト解析2007

    • 著者名/発表者名
      森田健介、藤森宏高、大山研司、八島正知
    • 学会等名
      第20回日本アパタイト研究会
    • 発表場所
      東京都立産業技術研究センター
    • 年月日
      2007-12-17
  • [学会発表] 錯体重合法によるカルシウム置換ストロンチウムタンタレートの合成と光触媒活性評価2007

    • 著者名/発表者名
      阿部信人
    • 学会等名
      日本セラミックス協会九州支部・耐火物技術協会九州支部平成19年度秋季合同研究発表会
    • 発表場所
      北九州テクノセンター
    • 年月日
      2007-12-07
  • [学会発表] 紫外ラマン散乱による1773KまでのBa5Ta4O15の高温その場観察2007

    • 著者名/発表者名
      本田享、藤森宏高、吉村昌弘
    • 学会等名
      第8回MRS-J山口大学支部研究発表会
    • 発表場所
      山口大学工学部
    • 年月日
      2007-11-17

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi