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2007 年度 実績報告書

カーボンナノ構造体添加による高性能SiC繊維強化SiC複合材料の作製法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19760479
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

田口 富嗣  日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (50354832)

キーワード複合材料・物性 / セラミックス / ナノ材料
研究概要

本研究では、耐酸化性及び高温強度特性に優れた被覆層をカーボンナノファイバー等の様々なカーボンナノ構造体にコーティングする手法を検討し、これらカーボンナノ構造体を添加することによるSiC/SiC複合材料の熱伝導率及び機械強度の改善のための作製方法を最適化することを目的としている。19年度は、カーボンナノチューブとSi粉末もしくはTi粉末の真空中熱処理という簡便な方法により、カーボンナノチューブ表面へSiC層の均一なコーティング及びTiC超微粒子を担持させることに成功した。また、被覆層をコーティングしていないカーボンナノファイバーを添加したSiC/SiC複合材料を、反応焼結法により作製した。カーボンナノファイバーを4vo1%程度添加することで、siC/SiC複合材料の熱伝導率が飛躍的に向上した。熱伝導率に及ぼす繊維の織り方について検討した結果、繊維織物に隙間が多い疎な織り方である平織り繊維を使用した場合、複合材料の熱伝導率のばらつきは小さく、すべての試料において飛躍的な熱伝導率の向上が見られた。一方、繊維織物に隙間が少ない密な織り方である朱子織繊維を使用した場合、複合材料の熱伝導率のばらつきが大きく、熱伝導率がほとんど向上しない試料も見られた。これは、繊維織物に隙間がない場合、高熱伝導率を持つカーボンナノファイバーが繊維織物間に入り込めず、繊維織物が熱障壁となり、熱伝導率が向上しない試料が存在した。一方、繊維織物に隙間があることで、そこにカーボンナノファイバーが入り込めたため、高熱伝導パスが形成され、複合材料の熱伝導率が向上したと考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Synthesis and characterization of signle-phase TiC nanotubes, TiC nanowires and carbon nanotubes equipped with TiC nano-particles2007

    • 著者名/発表者名
      T. Taguchi, H. Yamamoto, S. Shamoto
    • 雑誌名

      J. Phys. Chem. C 111(51)

      ページ: 18888-18891

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of displacement damage up to 50 dpa on microstructural development in SiC/SiC composites2007

    • 著者名/発表者名
      T. Taguchi, N. Igawa, S.Miwa, E. Wakai, S. Jitsukawa, L. L. Snead, A. Haseeawa
    • 雑誌名

      J. Nucl. Mater. 367-370

      ページ: 698-702

    • 査読あり
  • [学会発表] カーボンナノチューブの表面改質による炭化物系複合ナノチューブの合成と微細組織観察2007

    • 著者名/発表者名
      田口富嗣、井川直樹、山本博之、社本真一
    • 学会等名
      第15回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2007)
    • 発表場所
      長岡技術科学大学
    • 年月日
      20071117-18
  • [学会発表] Preparation and microstructral observation of SiC nanotubes and SiC composite nanotubes2007

    • 著者名/発表者名
      田口富嗣、井川直樹、山本博之、社本真一
    • 学会等名
      第33回フラーレン・ナノチューブ総合シンポジウム
    • 発表場所
      九州大学
    • 年月日
      20070711-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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